リンドウ (秋の峠道が思い浮かぶ)
秋の花で何か無いものかと、リンドウの花やその時に撮影した写真を見ているうちに「りんどう峠」という文句が浮かんできました。「りんどう峠」は、島倉千代子と言う昭和の歌手の曲です。戦後の大スター 美空ひばり と同時期の歌手で、スターらしい派手な美空ひばりと比べて、つつましやかな和服姿が売りであった事を覚えています。なにしろ、生まれる前の曲なので、リンドウをリンリンともじった、ダジャレの様な歌だった印象しか残っていません。
写真の中のリンドウは、いつも、秋深いカヤの原や笹原の道の脇に埋もれる様に咲いていました。幼かった私には分かりませんでしたが、戦後の人はリンドウの花から、秋の寂しい風景を思い浮かべ、峠と言う言葉から別れを感じ取ったのかもしれません。冗長な説明が無くても、タイトルだけで十分だったのかもしれません。
1 生石高原 2012年10月
生石高原は和歌山県北部にある近畿のススキの名所です。自動車でアクセス出来るので、多くの人で賑わいます。
揺れるススキの穂の間を歩いていると、ススキの根元に隠れる様に咲いていました。
2 伊賀盆地 2009年11月
峠道ではありませんが、ため池の沿いの道で伊賀鉄道の撮影中に出会い
ました。池のふちの葦は伸びていますが、低い土手は良く刈りこまれて
います。日当たりの良い土手に、いち早く顔を出して咲いていました。
3 剣山~三嶺 2020年10月
四国は徳島の百名山 剣山は、山頂近くまでリフトがあり、お気楽登山できます。リフト終点付近から頂上までは笹原の中の道を登って行きます。
登山道の脇をリンドウが彩っています。
山頂を越えて縦走路をさらに歩いている人がいます。
高知や愛媛まで笹原の道はずっと続いています。
翌日、隣の二百名山 三嶺にも登りました。
剣山へ向かう登山道にもリンドウがたくさん咲いていました。
これから歩く道のずっと先に、昨日登った剣山(右側の平らな山)が見えます。
4 山上ヶ岳 2023年10月
山上ヶ岳は、吉野から熊野大社への修験の道である奥駈道の信仰の中心地です。今でも女人禁制を守っています。
歌の様な、嫁入り道中が通る事はあり得ないのですが、険しい山道に
リンドウが咲いていました。
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