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#18 経営者が「なんか良いよね」と言われたがる理由

おはようございます!

カフェでちょっとアホそうな2人組が「YouTubeで便利屋って見つけたんすよ」「スゲぇやん」「良いっすよねコレ、俺も人の悩み解決したいっすね」「分かる、じいちゃんばあちゃんの悩みとかな」って会話してて、こういうの何か良いなって思いました、良い人より良い奴が好き、坂田です。


「俺は何か良いって言われたい」

これはうちの社長の言葉です。

「接客のサービスが良い」「商品の質が良い」「社員の働く姿勢が良い」もちろんこういう具体的なのも嬉しいけど、俺は「何か良いですよね」って言われたい。

この言葉を聞いた時は、「ほぉ...なるほど」くらいにしか思ってなかったんですけど、一冊の本との出会いでスパッと視界が晴れました。

今回はうちの社長が「何か良いよね」と言われたがっている理由が僕なりに判明したので、それをお届けしたい!教えたい!って一心です。

ブランドロゴや商品企画からインテリアデザインまで様々なデザインに携わる、good design company代表取締役の水野学さんの著書。会社の同期が勧めてくれて読んだ一冊です。


「何か良い」には制度の高い知識が詰まっている

「このお店なんか良い」「このパッケージ何か良い」

皆さんもこの様な ”なんか良い” って感情を抱いたことありますよね?

僕はむちゃくちゃあります。単に語彙力がないだけだと思ってましたが、そうではないと判明しました。

例えば、ちょっとごちゃごちゃしてて何か良さげな雰囲気の雑貨屋さんを想像してみてください。

雑貨屋に明確な目的を持って買い物に来る人は稀ですよね。

多くの人は「暇だしなんか面白いものありそうだから」とか「友達へのふざけたプレゼントに良いものないかな」なんて理由で行きます。

そういった理由で行くお客さんにとっては、ごちゃごちゃした中から面白いものを「見つけだす」ということが楽しみになってるんです。

この理由から ”ごちゃごちゃ” しているという空間が必要不可欠なんです。


そして、人一人が歩ける通路の幅はどんなに狭くても60cm、譲り合えばすれ違えるのが90cm、二人が支障なく通行するには1m20cmだと言われています。

皆さんが今思い浮かべている雑貨屋さんも通路って狭くないですか?気をつけないと背負ってるリュックが商品にぶつかっちゃうような狭い通路もあったりするかと想います。

あまりにも整然とした見通しの良い空間だと、自分が見ているものが他人から見えてしまう感じがして、落ち着いて選べないという心理状態になることも。


あくまで一例ですが、このように様々な知識やルールをもとにレイアウトや雰囲気作りがされているんです。おそらく雑貨屋さんに関しても他にもいくつか知識やルールが盛り込まれていると想います。

それらの知られざる様々な知識やルールがあって初めて、我々が "何か良い" と言う感情を抱いているんです。というか抱かされています。手のひらの上で踊らされとる訳ですよ。


だから、うちの社長が「なんか良い」と言われたがるのは、決してセンス良くなりてーみたいな理由ではなく、理解されにくい様な細部にまで徹底的にこだわりにこだわり抜いた仕事をして、お客さんに自然と心地良い感情になってほしいのかなって。

極端な言い方ですが、たしかに「値段安いやろ!どや!」「スピード半端ないやろ!どや!」「クオリティえげつないやろ!どや!」っていう形でお客さんに「あ...はい」って言わせるよりも、「なんか分からんけどあそこの会社良いよな」って思われる方が嬉しいし、これの方が難しいことなんだなって。

だから僕に足りてなかったのは語彙力ではなく知識でした。


僕も「何か良い」って思ってもらえる様に、伝えることはないにしても、自分の全ての行動、発言はもちろん、些細な所作にまで情報とルールから判断した理由を持とうと想います。

今日はここまで、最後まで読んでくれてありがとうございました。

現場からは以上です。


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