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Akira
2024年2月5日 00:02
未完の作品ですがちょっと気に入ってるので※iPhone用に設定してあります。【1.夢の話】そのとき、俺の視界にはあまりにも異様な光景が広がっていた。なんだ、これ。夢……?目の前で閉じた傘が、突如として開きながら凄いスピードで落下していく。それも一つじゃない、何十本もだ。大量の傘が落ちていくのを目の前にして、あの傘の大群はどこに消えていくのだろう、なんてそんなことをボー
2024年1月21日 17:55
※iPhone用に設定してあります 「海上の少年 二巻」 屑屋 晶 少年はその日、早く眼が覚めた。というのも、枕元にある窓から差し込む朝日が、とても強かったからだ。 時刻は午前六時。鶏がコッココッコと鳴いている。パジャマ姿の少年は、部屋の床を銀色のちりとりと藁でできたホウキを手に取ってサッと掃いた。 カンカンカンと、短い階段を降りた少年・グローヴは、よく冷えたミルクを一気飲み
2024年1月21日 17:39
※iPhone用に設定してあります 「海上の少年 一巻」 屑屋 晶少年はひとりで生きているわけではなかった。 彼にはジョンという飼い犬がいたし、また、庭にはピッケルという名前をつけた鳩も飛んでいた。 そんな彼の生活はこんな風だった。 雨の日は木の家でシュガー・トーストを焼き、既に甘ったるいそれに、更に上から苺ジャムを塗り付けて食べた。 少年は甘党であ