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梅雨

 雨音が激しい。梅雨入りを告げているようだ。
 明確な梅雨入りの定義をよく知らない。天気予報もあまり見ない。お天気アプリで,出かける用事がある日の天気と気温を確認するぐらい。だから,自分が梅雨かな,と思ったらもう梅雨なのだ。
 梅雨の時期は嫌いじゃない。好きとも言えないぐらいだけど,嫌いじゃない。雨の音は心地良いし,気温も下がって窓から入ってくる空気が気持ちい。激し過ぎる雨音で目が覚めるのは嫌だ。外に出た時,濡れるのも嫌だ。そんなところだ。
 本を読むのには丁度いい。適度な雨音が雑念を消してくれる。適度な温度が気持ちを落ち着けてくれる。読書が捗る。外に出る予定がなければしばらく雨でもいい。
 図書館に読んだ本を返しに行けない,新しい本を借りに行けない。洗濯物がなかなか乾かない。ずっと薄暗くて気持ちが沈む。そう考えると,晴れの日の役割も大きい。雨音はずっと聞いていたいけど。

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