スパイクタンパクの免疫染色

AKIRAです。
本日は軽いニュースのような記事。


スパイクによる病態像

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/pin.13491

新型コロナウイルスがもつスパイクタンパク。それが人体にどのような病理学的影響を及ぼすのか。
その一つの答えとなる報告が挙げられたようですのでご紹介します。

このリンクからは、一般の方は要約しか読めないのですが、その要約に大事なことが書かれています。

大事なことは、以下2点。

・ワクチン接種後10週、84歳男性死亡例、COVID-19 PCR検査陰性
・Sタンパク(スパイクのこと)とNタンパク(核酸を覆うタンパク)の両方を染色してSのみ複数臓器で陽性

要約では、スパイクの検出部位は「視床、大脳皮質、下垂体および副腎」とあり、スパイクの発現によって起きた現象が各所見につながっている旨を書いています。ポイントは、「PCR陰性」であること。すなわち、これらのスパイクがコロナウイルスのゲノム由来である可能性が限りなく低いという証左。
そして、スパイク検出部位が比較的血管走行の多い臓器であるということからも、接種部位にmRNAがとどまらず、血流にのって各臓器へと散った明確な根拠と言える。

以上のことから、本報告にあるスパイクタンパクはmRNAワクチン製剤由来のものである可能性が非常に高く、また、これまでに報告されていた原因不明の症状(虚血性心疾患や神経症状など)に関する原因がワクチンである明確な可能性を示したと言えます。

今後の流れ

さて。
ここまではっきりとしたパイオニアデータが示された以上、続く追跡調査の必要性が出てきたことはもはや言うまでもないでしょう。
この報告は、一般の方には要約の部分しか読むことができませんが、いずれオープンリソースとして提出されることを願います。

そして、同じようなデータが報告されれば、それが再現性を保証することになります。すなわち科学的、学術的議論の余地があるということです。当面は、それらのデータを蓄積していくことになるでしょう。

おまけ(検証してもいいかも?)

ここからは、専門向けです。
今回の報告はスパイクの発現を免染で確認していますが、さらにここからやってみてもいいかもしれない検証があります。

それが、RNA FISHです。

組織内のmodRNAを架橋して固定し、その配列に対応するDNAプローブを適当に設計して標識してやれば、そこからシグナルを増幅してやって、スパイクを発現している細胞内にトラップされているmodRNA由来のプローブ蛍光を検出できるかもしれません。

条件検討など、必要な検討はたくさんありますが、スパイクの発現の由来を立証できる可能性のある実験法だと私は考えています。

Thermoのキットでちょうどいいもの(↓)もあるようなので。

https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cellular-imaging/in-situ-hybridization-ish/rna-fish/viewrna-assays.html


いいなと思ったら応援しよう!