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ヴィーガンは体と環境に本当によいのか?
去年に続いて、今年も1月は「ヴェガニュアリー」(Vegan + January)というチャレンジを通じて、普段はベジタリアンの食事をヴィーガンにしています。
この取り組みは、ヴィーガンとして過ごすことで環境や動物福祉への意識を高め、自分自身の衣食住について深く考える良い機会になっています。
世間でヴィーガンは体にも環境にもよいという風潮がありますが、本当にそうなのでしょうか?私はやり方次第かなと思っています。
ヴィーガン食品を選ぶ際には、気をつけるべき点がいくつかあります。例えば、ヴィーガン食品の中には加工度の高いものも少なくありません。また、原材料が複雑で、添加物が多く含まれているものもあります。そのため、ただ肉や魚、乳製品、卵を避け、「ヴィーガン」と記載されている食品をとるだけでは必ずしも体に良いとは言えません。栄養バランスを意識しながら、できるだけ自然でシンプルな食材を選ぶ必要があります。
また、ヴィーガンの選択が必ずしも環境や土地にとって最良の結果をもたらすとは限らないという点も考えさせられます。良心的な畜産業は、土地の肥沃度を高める役割を果たすことがあります。動物の放牧によって生態系がバランスを保たれる地域も存在し、このようなケースでは一概に畜産を否定するのではなく、より包括的な視点で考える必要があるのではないでしょうか。以前、翻訳者仲間でヴィーガニズムについて話し合っていたときに以下のような動画を教えてもらいました。
さらに、ヴィーガンのライフスタイルを徹底するとなると、衣類や日用品にも目を向ける必要があります。革製品はもちろん、ウールやシルクも使えません。その代わりとして化学繊維を使用したヴィーガン対応の製品が販売されていますが、これが本当に環境に良いのかという疑問も湧いてきます。植物由来の天然素材のみで過ごす選択肢もありますが、それには別の制約や難しさが伴います。一日綿素材の洋服だけで過ごそうとしましたが、マイナス気温のドイツでは寒すぎました 😅
何事にもメリットとデメリットがあり、完璧ではないように、ヴィーガンも完璧ではありません。自分の心地よさ、生きやすさを大事にしつつも、環境や倫理、健康に対する多面的な視点を持つ必要があると感じています。栄養士の友人が、どのような主義であっても大事なのは感謝と言っていて、この点は本当に大事だなと思います。
ヴェガニュアリーも折り返し地点。後半も考えを深めながら、楽しみながら菜食に取り組めたらと思います。