無力感を感じることはむしろ良いことかもしれないと思った話 ~第55話 パラグライダーで墜落 そして入院~
涙が出てくるほどの無力感。
一人でいる時に、ふとしたことで頭をよぎる。
一気に感情が溢れ出てきて、こらえてもこらえても涙が出てきてしまう。
努力してもそれに見合う対価を得られていないと感じる時。思うような結果がでていないとき時。理不尽な何かを背負い必死にもがいている時。そんな時に感じるものなんだなと思っています。
自分の場合は去年の夏の事故以来、ずっと感じています。一体どれだけの涙を流したことか。
この無力感、最初はこの感情に襲われることはすごく悪いことなんだと思っていました。ストレスが溜まっている証拠だし、極力その感情に襲われないようにしていく方がいいと考えていました。
でも、ある人にこの無力感の話をしたことで考えが大きくかわったのです。
その人は私がすごく尊敬している人です。
仕事で感じる矛盾点や納得いかないことでも「まぁいいか」で終わらせることしかできない。普通だったら諦めてしまうようなことにもきちんと向き合う人です。向き合った結果、そこに踏み込んで挑戦していき、結果を出しているすごい人です。
その人から返された一言
「その気持わかる。私もよく感じているよ。」
そう言われた時、ハッとしました。
これだけ色々なことに挑戦し続けて、結果を出してきている人でも無力感を感じているのかと驚きました。いや、そうやって頑張ってきているからこそ、無力感を感じてしまうことがどうしてもあるのだろうなと。
そう。無力感を感じるのは何かに必死になっている証拠。頑張っているからこそ出てくるのものなんだなとその時気づきました。
すぐに結果がでることもありますが、多くの場合はそうではないですよね。大抵は思っている以上の努力や頑張りを長期で続けていかないと結果につながりません。
見方を変えると、
「無力感を感じてしまうくらい頑張っている。」
ということになると思うんですよね。
それくらい一生懸命やっていること。頑張っているということ。それ自体はすばらしいはずです。
であれば、そうやって涙するくらい頑張っている自分を認めて、褒めてあげる。一旦立ち止まって、出てくる涙は全部出してしまう。そして落ち着いたらまた歩みだす。それでいいんじゃないかなとその人と話して思うようになりました。
それ以降、無力感を感じることをネガティブに捉えなくなりました。むしろ良いことなんじゃないかと思うようになったくらいです。
そんなふうに考え方が変わってきたのですが、実は私はここ数週間、無力感からでる涙を流していませんでした。
「あれ・・?頑張りが足りていないのかな・・・?」
なんて逆に心配になっていたくらいなんです(笑)
多分、体が戻ってきてほとんど問題なく日常生活が送れるようになり、少しだけ余裕が出てくるようになってきたからなんだろうなと思います。だから無理することが減り、涙が出ることも減ってきたということだと思います。
ですが、先週くらいからまた一気に無力感に襲われています。その余裕がでた分、自分の今の現在地がより明確に見えるようになってきたからです。
自分の現在位置。
今まで色々と積み上げてきたつもりでしたが、大して積み上げていなかったんだと気付かされました。
そう気づいたことによって無力感、そして危機感に一気に襲われています。
けど、悪いことじゃない。そこに気づけたのだからある意味では一歩進んでいる。開き直って、これからもっと強固に積み上げて行けばいいやって気持ちでいくしかないですね。
無力感を感じる事は悪いことではない。頑張っている証拠。
さて、今日も頑張りますか。