EAPメンタルヘルスカウンセラー #1 「EAPを学ぶ」
EAPメンタルヘルスカウンセラーとは?
EAP(Employee Assistance Program)とは「従業員支援プログラム」のことで、EAPの専門知識・スキルを併せ持ったカウンセラーを、EAPメンタルヘルスカウンセラーと称します。
EAPは1970年に米国で始動し、1990年代に日本にも導入され、段階的に認知が進み、現在は厚生労働省が定める「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の中の「事業場外資源によるケア」に該当し、EAPを導入する企業が増えてきています。
EAPメンタルヘルスカウンセラーは、こころの健康問題に悩む個人のサポートはもちろんのこと、個人が所属する組織に対し、環境調整やコンサルティング、教育研修、復職支援なども担い、メンタルヘルスケアを多面的に支援する専門家です。
EAPメンタルヘルスカウンセラーを目指す理由
メンタルヘルスを学ぼうとする社会人の動機はだいたい似たようなもので、私も例に漏れないため割愛します。
ではなぜ「EAP」なのかですが、やはりこの年齢で新たな世界に飛び込むには、領域をある程度絞って、専門性を押し出して行く必要があると思ったのと、資格取得までの難易度・労力が適度であったためです。
心理士を目指すなら、臨床心理士・公認心理士の資格がないと、なかなかまともな就職先を見つけるのは難しいですが、働きながらこの資格を取得するのは至難の業です。
一方で、数ヶ月オンラインの通信講座を受講するだけで取得できる、〇〇カウンセラー資格みたいなものが、実践の場で役に立つとも思いません。
その点、EAPメンタルヘルスカウンセラーの養成講座は、座学はもちろんのこと、カウンセリングの事例研修・ロープレに重きを置いていて、とにかく実践力が身に付きます。カウンセラーはカウンセリングができてなんぼですので、事例研修・ロープレは必須です。
また、資格取得後も、初期研修制度があり、実際のクリニックでの実習や、心理療法別の研修など、継続的に学習・研修を受け続け一定のポイントに到達しないと、5年毎の資格の更新ができない仕組みになっています。
なかなか大変ではありますが、しっかりと取り組むことができる人は、資格取得・更新は可能なレベルと思っています。
また、やはり従業員支援に特化しているという専門性を併せ持つメンタルヘルスカウンセラーということで、一定の需要はあると考えますし、現在通っているリカレントでも、EAPメンタルヘルスカウンセラーを募集する就職先が実際にあります。
EAPってまだまだ認知度が低い
何を隠そう、私もEAPという言葉に出会ったのがほんの数ヶ月前です。
まだまだ認知度が低いですが、現代のストレス社会と働き手不足の環境下で、従業員支援による企業の生産性向上に特化したこのEAPメンタルヘルスカウンセラーという職業は、時代にかなりフィットしていると考えます。
今後、ますます必要とされるポジションになっていくと信じて、日々精進してまいります!