考える時間がかかりすぎる
2023/08/18(金)
すごいサボっていたってことはないはずなんだけど、朝起きてから光の速さで夕方になってしまった。
先週はライジングサンに行ってたんだなぁと思う。
えっもう1週間経ったんですか。光速だ。
明日から、小樽文学館で山田正紀先生の『人喰いの時代』の企画展が始まる。10年くらい前かな、すごいどんでん返しがあるミステリということで口コミでベストセラーになった作品で、作中ではO市とぼかしているけど小樽が舞台だ。
小樽、久しぶりに行きたいと思っている。街を歩いて写真を撮ったりしたい。札幌からJRで30~40分なので行こうと思えば行けるんだけど「別の街」という心理的障壁は意外と大きい。
2023/08/19(土)
終日、用事に追われる。
私の常識とか礼儀の感覚からすると「おかしい」人というのが世の中にはいる。けっこういる。多様性の尊重とは、そういう人も許容することか。ならば、多様性の尊重とはなかなかの戦いである。多様さを受け容れても何も変わらないということはない。その事実を安易に無視することは、かえって尊重から遠ざかることだ。
そんなことを思う。
2023/08/20(日)
うっかり昼間から外でワインを飲んでしまう。「ほろよい日記」らしい記述である。帰って倒れるように眠りにおちる。
夕方に起きて、加藤シゲアキさんが司会を務める「タイプライターズ」というテレビをTVerで観る。全国のテレビ番組を録画しなくても後追いで観られるのはいい時代になった。
京極夏彦先生が出演している。愉快なトークがますます円熟味を増し、だんだん水木先生に似てきたような気がする。
「小説はプレゼンテーションである」というお話をなさっている。デビュー間もないころからインタビューなどでずっとおっしゃっていたことだ。
若いときの私は「いくらなんでもクールでドライすぎる言い方ではないか」と訝しく思ったりもしたけれど、歳を重ね、自分が書き手の端くれになって、その言葉の重みがどんどん増してきた。
熱い思いというのは誰もが持っている。「そんなもんない」という京極先生も「読んだ人に妖怪を感じてほしい」という意志はお持ちである。それをどう書き表すかが問題だ。
どんな言葉をどの順番で並べることで、読み手にどんな情報が伝わるか、というのは私なんかも自分なりに考えてやっている。考える時間がかかりすぎるという説もありますが。新しい短篇を準備中である。精いっぱい、伝わるようなプレゼンをしたいと思う。