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なぜ和装家?なぜ茶道へ入門?👘その5

👘その5 断捨離

茶道のスタートは、
まず、薄茶の平点前から。
なかなか覚えられませんでした。
若い方が次々と、前へ前へと進んでゆきますが、
私は色々な意味でマイペースで。
人と比べるのは本意ではないので、気にしないようにしていても。それでも、なかなか覚えられませんでした。

なんでだろ???
なにか変な癖でもあったっけ?

あ、そうだ。
茶室に入るとまず、茶花に目がいく。それちょっと違う?

初めてのお稽古の時、御家元からまず習ったのは
「御挨拶の仕方」でしたよね。

思い出した。
茶室に入ったらまず
「御軸を拝見する」
そう習いましたよね?私。

御軸には、本日のお茶で伝えたいことが書いてある。
まず、御軸を拝見して本日のテーマを感じ取る。
それ忘れてない?
気が付いた、これだ。

ちょうどその時、今まで20年続けてきた「いけばな小原流」は、先生が引退を決めたため私もいけばなを辞めた時だった。

これを捨てよう。

お道具はじめモノを捨てに行った。
頑張って描き続けてきたノートを処分した。
いけばな教授の看板と許状は捨てられないから、納戸の奥へ奥へ隠して取り出せないようにした。

手元には花鋏ひとつだけ残した。

さすがに古道具屋へお道具を引き取ってもらったときは涙出たけど、
でもね、もういらない。

心の中のどこかにほんの少しだけ、お花を生ける気持ちが残っていればそれでいいじゃないの。
いけばなと、茶花は
性質が違うのだよ。

放心状態でしょんぼりした気持ちのまま茶道の稽古場に向かった。
え?うそ?なんで?
御点前の流れが入ってきた。

「だいぶ御点前を覚えられましたね」御家元がニッコリしていた。
人前で御家元に褒められた。

ありがとうございます
嬉しい!

そして、
わたしには、きものがある。

 

和装家あきこの茶道入門シリーズ🍵
茶道速水流に入門を許されるまでの道のりと、これから。

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