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沈丁花の香り
宿町287号は昔の番地です。
この家の庭にはいくつかの、植木が植っています。お庭とも言えないような狭い狭い空間ですが。
小さい頃、祖父母が、植木をとても大切にしていて、盆栽が、路地の両側に三段くらいの棚にずらりと並んでいました。
毎日、何かしら植木をいじっていて、時には鉢の土を全部落として、根だけになった植木をバケツの水に浸して一晩置いたり…。
棚の下にもずらりといろんな草花が植っていて、よく、サルビアの花の蜜を吸ったり、葉っぱを引っこ抜いたりしては、叱られていました。
30年少し前に建て替えたので、昔の庭とは全く違っていますし、両親は祖父母と違って、盆栽を整える時間が取れずに、全て処分してしまったので、盆栽は残っていません。
そのかわり、あまり手入れをしなくても楽しめる植栽をしたのかもしれません。
私もここを仕事場にしてから、10年が経ちますが、去年まで、庭に何が植っているかも見る余裕がありませんでした。
花の溢れるお庭に憧れながらも、それを創り上げることは、なかなか難しく、ローズマリーさえ枯らしてしまう自分にお花は育てられないもの。と思い込んでいたのですが、昨年、少しお花の手入れをしたりする時間ができて、切っても新しい蕾が生えて新しい花を咲かせる、花の生命力におどろかされました。
その中でも沈丁花は、大好きなお花。
香りも素晴らしく。
年末年始、見ることができませんでしたが、昨日行ったら、蕾が紅く膨らんでいました。
沈丁花の香りを楽しんでいただけますように。