無心になる時間〜ベシャメルソース篇
一日に一度か二度は、無心になる時間が欲しいと思う。
仕事を始めてからは、行き帰りの電車移動が「無心になる時間」となった。片道20分程度だが、この時間はなるべくスマホをリュックに封印して、外を「ボケー」と眺めるようにしている。頭の切り替えになるし、パソコンで疲れている目にとっても保養になる。大切な時間だ。
掃除もいい。ひたすら床を磨くとか、ひたすらホコリを拭き上げるとか、一心不乱に汚れと戦う行為はまさに全身運動だと思う。終わってみれば疲労感が残るものの、なぜか心地よいし、頭がスッキリと軽くなっている。ついでに部屋もスッキリサッパリしているのだから、一挙両得だ。
料理も私を無心にする。
中でも、ベシャメルソース(ホワイトソース)をつくっている時は、特別な感じがする。真夏の暑い盛りにホワイトソースを食べたいとはついぞ思わなかったが、ここ最近は夕方にもなると秋風が冷たい。あったかい食べ物が恋しくなってきたので、久々につくった。
実はベシャメルソースづくりは、私にとって大切な「無心になる時間」。レシピには、「料理の技術より、気持ちの余裕が大切」とあるが、まさにその通りで、30分近くコンロの前から動けない。バターと小麦粉をひたすら炒めること12~15分、そこに少しずつ牛乳を足してさらに15分ほど。クリーミーになるまでは力作業で、鍋とヘラに力を込めて練り上げる。
少しでも目を離すと、一瞬の隙を突かれて、たちまち焦げてしまう。過去に何度かしでかしているので、もう同じ過ちはしたくない。
そういう思いもあり、気がつくとむちゃくちゃ集中している、没頭している、無心になっているのだった。
無心になれる上、ベシャメルソースを使う料理は間違いなくおいしいから、これまた一挙両得。今日はクリームシチューにして、家族でおいしくいただきました。
他には、庭や校庭の草抜き、息が上がるくらいの速度で歩くお散歩、編み物(最近はご無沙汰ですが)、読書などが、私の「無心になれる行動」ベスト5だ。
それにしても、意識して「ボーッとする」って、変な話だなと思う。どれだけ忙しいのさ、現代人。
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