自転車で日帰り旅行
一昨日の日曜日は、朝まだ少し肌寒い中出発し、自宅から北東の方向にあるベール=シュル=マルヌ湖(Lac de Vaires-sur-Marne)まで、自転車でマルヌ川沿いを走り、昼食を摂った後で幾つかの森を抜け(リスを見ました!)、丘に上がり、眼下に広がるパリ郊外の街を眺め、スブラン(Sevran)で運河に降りて、パリ北東部のサン・マルタン運河まで、運河を辿って戻って来ました。
そしてパリの東側周縁をなぞるように下り、ヴァンセンヌの森を抜けて、帰宅したのは夜の7時半位。グーグルマップを使って昨日の行程をなぞってみると、全部で大体70kmでした。フランスに来てから自転車で旅行をするようになって、1日の最長記録は50kmだったので、少し記録が伸びました。
新緑の季節、木々の緑が日の光に照らされて鮮やかで、川面はキラキラと輝いています。時々、白鳥や鴨がプカプカと浮かんでいたり。
フランスは今、100km以上の移動は制限されていて、行く場所がどうしても限られて来るせいか、普段ならそれほど人とすれ違うことのないこの道でも、散歩やジョギング、また私達と同じようにサイクリングをする人達で溢れていました。
新聞の記事によると、パリでは外出制限が始まって以来、自転車が飛ぶように売れているのだとか。確かにフランスで一番感染者の多いパリで、バスやメトロ、トラムなどの公共交通機関の利用は避けたい所です(ラッシュアワーは通勤証明書が必要、マスク着用は義務)。
それに加えて現市長はパリの大気汚染対策として、積極的に市内の公園や広場を歩行者優先に作り変え、自転車専用道の設置を進めていて、パリの何処へ行くにも、小回りの効く自転車を選ぶ人が増えるのは当然かもしれません。
元々パリは山手線の内側に入るくらいの大きさ、と例えられたりもするほどあまり広くないので、特段の事情がなければ、公共交通機関で十分ではないか(自家用車の使用を制限してもいいのでは)と思っていました。これを機に自転車を使う人が増えて、少しでも大気汚染が改善されると嬉しいです。大通りに面したルーブル美術館の、排気ガスで汚れた黒ずんだ外壁に残念な思いを抱いていたのは、私だけではないはず。。
何より自転車で走るのは、徒歩よりも行動範囲が格段に広がることはもちろん、車よりも鮮明に周りの風景が身体に入って来ます。自転車ならではの距離感というか。自分の足でここまで来た、という達成感もいいですよね。
日本でもだいぶロードバイクの人気が出て来たようなので、自転車専用道の設置も進んで行くといいなと秘かに期待しています。
かくいう私も、こちらに来て初めて、自転車好きな夫の影響で、身体に合った大きさの自転車に乗る大切さを知りました。サドルの高さだけでなく、ハンドルの高さや、ハンドルからサドルまでの距離など、色々調整する必要があるんですよね。でも、自分仕様の自転車に乗った時の、少し漕いだだけでグンとスピードが乗るこの感じ、一度味わうとママチャリには戻れないかも。たくさんの人に体験してみて欲しいです。