【元バリキャリ】私が20代で転勤したいと思った理由
皆さんこんにちは。
FPサテライト株式会社所属ファイナンシャルプランナーの畑野あきこです。
今回は、私の仕事遍歴のなかでも「なんでそうしたの?」と聞かれることが多い「転勤あり総合職への転換」について書こうと思います。
ライフステージとの掛け合わせのなかで選択肢の多い女性のキャリア。「このタイミングで挑戦を選んでいいのか」と迷う20代の人に参考にしてもらえましたら幸いです。
新卒入社から3年目まで
私が新卒で入社したのは、国内の損害保険会社。
もともとやってみたい業界はあったものの、就活で箸にも棒にもかからず。
それでもどうせやるなら物事の根っこにあるお金にかかわる仕事がしたいと思い、金融業界を一通り受けたなかで拾ってもらった会社でした。
採用されたのは「転勤なし総合職」。当時は転勤するなんて考えもしませんでした。
入社してから知ったことですが、当時新設された職種だったようです。
入社時の研修は、「転勤あり総合職」の人たちと一緒に受けました。どうやら人事部も一緒にしていいか迷ったみたいですが、研修所に缶詰にされるなかで「会社のために総合職として働く」というマインドを植え付けられていました。
配属された部署は査定業務を行うところで、花形部署ではありませんでしたが、保険金の支払い現場を見れて良い経験でした。
入社して数ヶ月経った時点で、創設されたばかりの「転勤なし総合職」が廃止(正確にはいわゆる事務職を転勤なし総合職とみなすという制度変更)が行われることがわかりました。
「会社のために総合職として働く」というマインドを与えられて、なんとなく「ほかの人とは違う働き方をしている」みたいな誇りを持っていたのに、モチベーションが挫かれる思いがしました。
また、所属する部署の上司から「転勤あり総合職に転換したらどうか」という提案もいただき、それもありかなぁと考え始めました。
とはいっても、将来的に結婚や出産を希望しているのに転勤していたら叶わないんじゃないか、という思いもありました。
1人で見知らぬ土地に行き働く同期の姿を見ていましたが、「自分にできるだろうか」と思う気持ちも湧いてきます。
そんななか、入社から3年ほど経ったとき、「職種転換しよう」と思うきっかけがありました。
転勤あり総合職への職種転換を決めた理由
きっかけは、飽きたこと。
9月末の年間で最も忙しいとされる時期、本当だったら仕事に夢中になりたい、活躍する同期みたいに働きたいと思っているのに、目の前の仕事に飽きている自分に気がつきました。
一方、職種転換をすれば必ず次の年度は地方に行きます。当時付き合っていた今の夫と遠距離になったらどうなるかわかりません。
夫がすぐにでも結婚してくれるから話は別でしたが、曰く「もう少し待って欲しい」とのこと。どうせ待つなら、やってみたいことをやって待ってようと思い、職種転換することを決めました。
今考えると、社内で職種転換するのではなく、違う会社に転職する選択肢もあったはず。でも当時の経験値だけで転職するよりは、できないことに挑戦してからの方がいいかな、と考えていました。
結婚、子育てについては、「単身赴任でどっちも頑張る」というロールモデルの人の話を聞いて、それもありかなぁと。
「やった後悔よりもやらなかった後悔の方が強く残る」という当時何かの本で読んだ言葉を思い出して、とにかくやってみよう、と転勤あり総合職への職種転換を決めました。
結果的に、この選択によりとても貴重な経験を積むことができました。
結婚退職までの営業時代
職種転換後配属されたのは、グループ内の生命保険会社。おまけに営業で最初は戸惑うことばかりでした。
代理店営業だったのですが、金融機関の職員向けに勉強会を行ったり、顧客相手にセミナーを行ったりするのが業務のなかでも大きな割合を占めていました。
新卒から3年間事務部門にいたため、人前で喋る経験などもなく途方にくれました。正直腐っていた時期もありましたが、地道に事前練習を重ね、先輩社員のフィードバックを受け続けた結果徐々に成果も上がるように。
知識的にも未経験の資産運用の業界でしたが、今の仕事の土台となる2級FP技能士資格も当時取得しました。
結果的に、夫の意向もあり結婚を機に退職することになりましたが、挑戦の連続だった営業時代はとても良い経験になりました。
このときのことを振り返ると、やっぱり挑戦してみてよかったなと思っています。
専業主婦期間を経て仕事を再開した今、思うこと
結婚退職後、専業主婦の期間を経て昨年から業務委託で少しずつ仕事を再開しています。
正直にいって、会社員時代の経験値をベースに動いている部分がかなり大きい。
もちろんよくいわれるように主婦や子育ての期間でも学んだことはたくさんありました。そして今も新しく学ぶこと、挑戦することはたくさんあります。
それでも今、セミナー講師をやれていること、飛び込み営業をあまり臆せずにできること、企業の担当者と話せること、どれを取っても営業で経験したときのことが土台になっています。
女性のキャリアに関する考え方は、当時と比べてかなり変わっているため、今の時代には当てはまらないかもしれません。それでも思うのは「若いときにたくさん経験しておいた方がよい」ということです。
女性も仕事を続けることが当たり前の時代になってきたといわれます。それでも、「仕事全振り」でいける期間は限られているのではないかと思います。
20代、自由に動き回れるタイミングで、「挑戦」を選んでよかったなぁ、というのが今思っているところです。
安定か、挑戦か、迷う人も多いかもしれませんが、それぞれに後悔のない選択ができますように。ではまた。