子どもたち自身が成長したいと思える環境

私は定住外国人就学支援員として、現在小学校に勤務しています。私がついている子がいるクラスが、通常私が勤務するクラスです。このクラスの担任の先生が素晴らしいという話は、前にも書きましたが、今日も感動をシェアさせていただきます。

日々、子どもたちの成長、子どもたちの「成長しよう」という姿をふとしたところに感じています。それには、担任の先生の、クラスづくりの上での声かけが、子どもたちの心の奥底に届いているのだと感じます。2学期もひと月たち、先生がクラスの子どもたちに届けたのは、このような言葉でした。

「『みんなで伸びていくクラス』にしたいと思っています。そのためには、暴言はやめましょう。『みんなで伸びていこう!』とするクラスでは、やさしい言葉がけが大切になってきます。」

居心地のいいクラスだとわかってきた子どもたちは、緊張の1学期から、自分を出せる2学期になってきています。いわゆる「暴言」が横行しているクラスではありません。が、世の小学生らしく、ちょっと汚い言葉に染まる日もあれば、覚えたばかりの下ネタ言葉が数人の間で連呼されてる日もあります。言葉の行き違いで、女子同士の口喧嘩に発展することもあります。そんなとき、個別にちょこっとヒアリングされる、ということがありつつ、「お小言」「お説教」「怒られる」という対応ではなく、「みんなで伸びていこうとするクラス」と言われたら・・・。響きますよね。「みんなで伸びていこうとするクラス」という表現、本当に素敵だと思うのです。

同じ日のクラスタイム、言わないように気を付けたい「冷たい言葉」と、増やしていきたい「あたたかい言葉」をグループで出し合いました。この一連の流れで、「『みんなで伸びていこう!』とするクラスでは、やさしい言葉がけが大切」というメッセージが、一人一人に「自分事」として響いていることを感じました。子どもたち一人一人の心に、「自分も伸びていきたい!」という想いが生まれています。

怒ることが。注意することが。問題を起こさせないことが。大切なのではないのです。子どもたち自身が成長したいと思える環境。大人が作ってあげることができるのだと、心に灯がともりました。

※私も日々学ばせていただいていますが、多くの先生、大人たちに、違う方法があることを知って欲しいと思い、活動しています。先生同士の学び合いの場があれば、この先生をぜひ紹介したいところですが、私の記事を読んでいただくことで、少しでも先生方(大人のみなさん)の日々の考え方の参考になればと思います。

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