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辞めてばかりでも、バイトでも、その経験に価値がある

2025年現在、私の転職回数は11回、その殆どがアルバイトでした。転職活動をする度に退職理由を聞かれ「仕事が続かない私には価値が無い」と落ち込んでばかりいたのですが、自分の思い込みだったのかも知れません。

「正社員で長く働く」それが一番理想的な働き方だと多くの人が思っていて、例えば、住宅ローンを組む時には雇用形態や勤続年数が重視されます。この現実はさておき「転職回数が多い」「アルバイトばかり」という経歴に負い目を感じる必要はないと気が付いたのです。

大切なのは「どんな気持ちで働いて来たか?」ではないでしょうか?

面接で退職理由を聞かれるのは仕方がないのですが「責められている」と感じたら、その会社とはご縁が無いと気持ちを切り替えるようになりました。面接に落ちるのは必ずしも悪い事ではありません。応募者が答えにくい質問を繰り返し、追い込んで行く圧迫面接は「ストレス耐性を見る為に必要」という考え方もありますが、私はそのような会社では働きたくないからです。

そんな「欠点探し」のような面接を避ける為に出来ることがあります。

それは履歴書の志望動機を活用した自己PRです。ここで「実績を書け」とは言いません。このnoteは実績が無い(と思い込んでいた)私のような人に向けての記事だからです。

履歴書はその名の通り、応募者の学歴や仕事歴を見るものです。だからこそ、志望動機にまで過去の話を書かなくて良いのです。今の自分が「何が好きか?」「どんなことをしたいか?」をアピールし、新たな職場で生き生きと働く姿を想像してもらえるような内容にすれば良いと思いませんか?

高卒ですぐに就職し、職を転々として来た私の退職理由は「家族の反対」「体調不良」「職場いじめ」など、面接で言えるようなものは殆どありません。当然、次々と難しい仕事に挑戦して来たわけでもなく、それぞれの仕事の難易度は同じくらいで、転職サイトの模範解答のような「スキルアップの為」というには無理があります。どの仕事も他人から見れば「誰でも出来るバイト」だからです。

ですが、本当に「誰でも出来る」のでしょうか?

ティッシュ配りのような簡単そうな仕事でも、配るのが速い人と遅い人がいます。歩み寄るタイミング、目線の合わせ方、手渡す高さ、声のかけ方など、それぞれが噛み合っていないと、いつまでも受け取ってもらえません。簡単な仕事でも、1時間に〇〇〇円というお金をもらっていて、ティッシュ1つにもお金がかかっていて、配るのが目的ではなく、広告活動として意識して働いている人はそれが結果に表れます。速く、確実に配れるのです。

私が20代から40代前半まで続けていたイベントコンパニンの仕事も、知らない人からは否定的な視線が向けられていました。展示会場で会った知らない男性から「こんな仕事しか出来ないブタ」と、面と向かって言われた時もありました。家族や友人から色気を売る「だけ」の仕事と思われて悩んでいる仲間もいました。表面上はチラシを配っているだけでも、その配布枚数は1時間ごとに目標数が設定されていて、立ち位置や動きに無駄が無いかなど、ディレクターによる細やかな管理がされています。目標を達成した時にはクライアント様からお褒めの言葉や次回の展示会の依頼を頂いたりと、成果を認めてもらえる場面も多く、本当にやりがいのある仕事でした。

つまり、誰でも出来る仕事というのは「簡単そうに見える」だけで、それぞれに目的や面白さ、こだわりなど、何か一つくらいはアピールポイントがあるのです。「自分の仕事に実績なんかない」と感じていても、売上のように数字のようで見えていないだけで「働いて来たこと自体が実績」なのです。

こうして、イベントコンパニンの事務所に籍を置きつつ、他の仕事をしては失敗し、また復帰して辞めてを繰り返した結果、転職回数が11回になりました。今は自動車販売店で働いています。学ぶ事だらけで、何年かかっても先輩たちには追い付けそうにありませんが、これまでに経験したどの仕事が欠けていても、今の環境にはたどり着けなかったと思います。

自分なりに頑張って来た仕事ならば、それが短期間でもアルバイトでも、自信を持って欲しい。そんな気持ちでこの記事を書きました。

同じように転職回数が多く、自己PRに悩んでいる方の参考になればと思い、2020年以降に応募した3社への履歴書に書いた志望動機とそのポイントを有料公開します。もちろん、全て採用された時のものです。

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