未来のために、国籍法を周知したい

国籍について考えたことはありますか？

私は思いがけず国際結婚をしたことで、国籍について考えることがうんと増えました。

永続的に住む権利、義務教育を受けられる権利、投票権など、国籍を持つものに与えられる権利は、国外に住むと当たり前に獲得できるものではありません。

日本のような、二重国籍を認めない国が少数派なのも驚きました。

私は海外に住む中で、一定の時間とお金をかけて滞在に期限がない(とはいえ更新が必要)、永住権を取得しました。アメリカに永住するのが前提のビザの為、半年以上アメリカを離れると永住の意思を失ったと判断される場合もあるものです。

日々、世界との距離は縮んでいます。知らない国の情報を気軽に得ることができるし、留学をする人の年齢も広がっています。親子留学をする人、私のように国際結婚する人も増えています。

国籍法をご存知でしょうか？

国籍法11条1項では「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得した時は、日本の国籍を失う」と定めています。

この法律があるため、私は海外に住みながら日本国籍を保持しています。

永住権では参政権がない為、アメリカで投票することはできません。
日本に帰国する際は6ヶ月未満にし、永住権が剥奪されないよう配慮します。
6ヶ月以上の滞在が必要な際は、事前に再入国許可証を申請しなければなりません。ただし、これを取得しても2年以上米国外に滞在することはできません。

もし日本が重国籍を認めていたら、どうでしょう？
私はアメリカの市民権を取ると思います。

自分の住む場所で、政治を通して意思表示ができるから。
日本に住む両親が急に助けが必要になっても、ビザを気にせず長期滞在できるから。

私のこの願いは、わがままなのでしょうか？

国籍法が制定されたのは1950年。もう70年以上前のことです。今ではグローバル化が進み、私たちは自分で活躍の場を探しに行けるようになっています。

国籍法があることで、私たちの活躍の場は制限されていないでしょうか？国籍に縛られずに、私たちが選びたい未来を選べる世界を作っていっていいはずです。

海外に出て居心地の良さを感じている方、海外で自分の研究したい分野を極めたい方、国際結婚をする方などなど、私のように突然、国籍について考えなくてはいけなくなってからでは遅いのです。

自分ごとと捉え、これからの時代を生きる自分たちのために、国籍法について考えてみてください。