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#05_海外渡航
こんにちは。
第五回のnoteになります。
今回もよろしくお願いします。
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このマガジンでは、創業に至った原体験にフォーカスして書いていきます。自己の棚卸しがメインですが、これがキッカケで仲間が増えてくれたらとても嬉しいです。前回のnoteはこちら。
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・メインメンバー
・海外渡航
・そこから得られたもの
「メインメンバー」
前回のnoteでトップチームに加入したお話をしました。
その後、チームメイトに毎日のように怒られながら、チームで戦うとはどういうことなのか、必死に覚えていきました。
チームメイトは、僕よりも多くの知識があって、様々な戦略を知っていて、判断の的確さもありました。
ただ、練習していく過程で、僕にも”ひとつの自信”が出てきました。
IS-3という旧ソビエトの戦車があるのですが、僕はこの戦車ととても相性が良かったんですね。
相棒と呼べるぐらいまで使い込んでいくうちに、チーム内でも、
”IS-3の担当”として信頼してもらえるようになってきました。
彼(僕)に担当してもらえば間違いないよね、と。
気づけば、チーム内でもレギュラーとして認めてもらえるようになりました。何かひとつを極めて、それを軸に次に繋げていく。これはゲーム以外にも通ずる考え方じゃないかなと思います。
「海外渡航」
ついに、オンラインでのアジア予選がスタートしました。
中国、韓国、ベトナム、シンガポールなどの国々から、多くのチームが出場してきます。
これが初めての公式大会だったわけですが、正直なところ、緊張がすごかったので鮮明な記憶はありません(笑)
強豪のベトナムチームにギリギリのところで勝ったとき、
「あれ?これで韓国行き確定なの?」とよく分かっていなかったぐらいです。
チームメイトがとても強い人たちだったのもあり、意外とすんなり韓国でのアジア決勝大会に出場が決まりました。
中学生からeスポーツを知っていた僕は、海外大会に行くということ自体にとても憧れがありました。航空券や宿泊施設はすべて手配してくれますし、極論、一銭も無くても何とかなります。
多くのメディアに取材され、写真撮影され、ファンからサインを求められることもありました。
そして何より、数百人のファンが見に来る会場で、オンラインも合わせれば数千〜数万人規模が見てくれるなかで、自分のプレイングを見せるというのは、とてもエキサイティングで貴重な体験です。
また、対戦相手である海外チームとの交流ができるのも、とても楽しい体験のひとつです。
ある時、相手の中国チームと、4-3(5本先取で勝ち)という状況がありました。僕たちはあと1本取れば勝ちという状況ですが、風向きは相手にありました。
ここでもし負ければ、完全に相手に主導権を握られ、そのまま負けてしまう可能性が高かったので、実質すべてが掛かった勝負です。
互いの戦略と技術をぶつけ、次々に相手を撃破しては、仲間もやられていきます。そして気がつくと、僕と相手1人、つまり1on1になっていました。
勝つか、負けるか。
その重圧が僕ひとりにのしかかることになりました。
とても鋭い空気。
チームメイトからは、アドバイスがひっきりなしに飛んできます。
みんな勝つことに必死ですから、冷静ではなかったです。
不思議と、僕の頭はクリアになっていて、必要なアドバイスだけ、スッと入ってきたことを覚えています。
相手は、障害物(家)の裏に隠れていました。
僕は相手の位置を把握しており、右から来るか、左から来るか。
それだけに集中していました。
相手は逆に僕の位置はおおよそしか分かっていません。
ただ、試合の残り時間が迫ってきており、時間切れ=相手チームの勝ちという状況です。
つまり僕は攻めなくてはいけない。ただ、お互いに相手の砲弾を一発でも受ければ撃破されてしまうという、究極の状況です。
僕は意を決して、家の右から回りこむことにしました。
すると、相手は僕のほうではなく、逆を見ていました。
冷静に照準を合わせ、砲弾を撃った刹那。
僕は椅子から飛び上がっていました。これが今までの人生のなかで、最高にアドレナリンが出た瞬間だと思います(笑)
チーム内の興奮は最高潮で、みんなで思わず抱き合いましたね。
アジア大会での実績が元となり、世界大会にも出場することができました。
結果は残念なものになりましたが、とても良い体験でした。
上から、アジア大会の表彰式、世界大会の会場、世界大会の予選会です。
「そこから得られたもの」
結論から言うと、とても人間的に成長できたと思います。
基本的に若い人たちが多い世界なので、チーム内外でトラブルはもちろん起こりますし、僕自身が火種になってしまったこともありました。
そういった人間同士のトラブルから、もっと気をつけようとなりましたし、試合を幾度と重ねていくと、メンタルも強くなってきます。
極限状態で結果を出すことができると、それは大きな自信にも繋がりましたね。これは今でも活きていると断言できます。
この代え難い経験をさせてくれた人たちに感謝しています。
次回に続きます。
・プロチームへ移籍
・選手外活動
・次の挑戦へ
上記を予定しています。それでは!