平静
少し良い流れがある気がしている。
何かが変わった訳ではないけど、関わっていた世界の解像度が上がった感じ。
タバコは美味しい。
一人ではいられないのだなと、当たり前の事を何度目かに思う。
僕は、とても単純なんだろう。
大人になってから、どのぐらい経ったのだろう。
それとも、まだ。
ずっと、アイアイのサントラを聴いている。
失くしたと思っていたものを拾い直して、その繰り返しばかりだ。
もう忘れてしまった?
僕は覚えている。
きっと、明日は、また何かを拾い直すのだろう。
海へ行く。
また夏が来る。
昨年は、病院の中にいた。
そう思うと、今の現状は、まだましなんだろう。
一応、働いている。
頭は、中々働いてくれない。
ぼんやりしている。
薬のせいなのかも知れない。
もう一度、何にも制御されない状態になりたいと思うのだけれど、駄目なんだろうか。
目的を失った情熱は、ただ体を焼き尽くすだけだ。
何も残らない。
音楽の影を集めようとしていたのだけれど、僕には過ぎた仕事だったのだろうか。
始まりと終わりがくっついて、何処にも行けなくなってしまった。
焦りはない。
だけど、何かが足りない。
これが、年を取ったということなのだろうか。
それでも、前を睨みつける瞬間は、まだある。
青春の蹉跌が、僕を生かしてくれている。
まだだ、まだだ。
あといくつ必然を感じる事ができるのだろう。
探しに行こう。
その元気は取り戻した。