後手・対振り右玉 対 四間飛車。四間飛車からの超速攻を受けろ

最近、対振り右玉の本(磯谷祐維 「実戦で学ぶ対振り右玉の勝ち方」)を読んだので、対振り右玉を結構指している。
先手四間飛車に対して対振り右玉をやろうとしたら、先手四間飛車は腰掛銀から超速攻をしてきた。

右玉に組まれる前に、超速攻を仕掛けて攻め潰そうという作戦である。
しかし、本によると、右玉が角道の▽34歩を保留している場合ならば受けきることができるという。

ということで今回は、後手・対振り右玉 対 四間飛車。四間飛車からの超速攻の研究。
後手目線なので先後逆。

ここで対振り右玉序盤駒組で気を付けたいポイントを述べておこう。
1)左辺よりも、右辺の玉の囲いを優先する。
2)右桂は早めに跳ねて、振り飛車の攻めを牽制しておく。
3)振り飛車の早い腰掛銀には、攻めを牽制するため▽54歩を突く。ただし、後手番では間に合わないケースも。今回は間に合わないパターン。


では、早速みていこう。
▲65歩の速攻開戦には、▽同桂と応じる。


右玉は、駒組で桂馬を優先して決めたため、この手があるのだ。なので先手のこの攻めは、ソフトによると疑問手だそうだ。
とはいえ、右玉にとって怖い攻めではあることには変わりないので、よくみていきたい。

ここから、▲65同銀と食いちぎる手と、▲95角と王手にする手がある。順にみていく。

▲65同銀 の変化

これには ▽65同歩、▲55角、と続く。(ここでは▲95角が正着だが、▲95角はまたあとで見るので。)
がっしり▽64銀で受け。

ここで振り飛車が攻めを続けるなら▲65飛 だが、これには飛車・角どちらを取ればいいのか?

正解は、どちらも取らずに▽62飛 と飛車回り。知らなきゃ指せないかも。

振り飛車は駒損なので攻め続けなければならないので、
角を捨てて▲46角、▽同銀、▲85飛。
これには居玉がたたって、
▽84歩、▲同飛、▽95角の王手飛車。

▲86飛に、後手は叩く歩がないので、飛車丸得にはならず、角・飛車交換になるのだが、それでも駒得した後手が優勢になる。

続いて
▲95角の変化

こちらがソフト最善である。これには慌てず、▽62金と上がって王手を防ぐ。

振り飛車は、桂馬は残してはおけないので、▲65銀と食いちぎり、▽同歩。
▲55桂と攻めをつないでくるが、▽42玉と逃げつつ受ける。

以下▲62角成と、角を捨てる攻めには ▽同飛。

とこのように、四間飛車の速攻には、6筋に回って右四間飛車にするのがいいようだ。

ここから先手は▲73金で攻めてくる。

銀は桂馬で取られるのが確定しているため、▽61飛ではなく、▽92飛と逃げる。
▲63桂成に、
後手は▽34歩から角成りを狙い、先手は▲65飛で飛車の活用を狙う。

これは駒得の後手 対 成り駒の先手の戦いになる。
評価値的には、後手ややよしだが、アマチュアの初段~3段程度なら互角かもしれない。ここから先は地力の勝負だ。


いかがだっただろうか。これで四間飛車の超速攻も怖くはないはず。
右玉はやはり組み切る前の超速攻は怖いので、他にも攻められる筋はあると思うのだが、しっかりと対処していきたい。

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