雁木の受けの基本 (雁木 対 棒銀)
春日部将棋道場の常連のおじいさん(四間飛車党)が、今度は雁木の勉強を始めた。
歳をとっても将棋の勉強をするのはえらいね。
それはともかく、私は雁木は基本指さないので、定跡を知らなくて、おじいさんに教えてあげることができなかった。
雁木はどちらかというと「受け」の戦法で、特に相手に早繰り銀にされると、とにかく受けなければならない、という印象があった。あまりアマチュア向きの戦法には思えなかったのである。
ということで、おじいさんに教えるために、雁木の「受け」を勉強したい。
基本図
後手・雁木には、先手は88銀・77角型で右銀を繰り出していく、早繰り銀・棒銀でいくのが主流だときいた。
ということで、今回はこの戦型でみていく。
先手は3筋を突き捨て、▲26銀と、棒銀でいく。
後手は雁木+早繰り銀(▽73桂馬もある)だ。
ここで雁木は、▽34銀と出て35の歩を守るのが形。
ここで▽45歩と角道を開けて、角交換をしにいくと、銀が5段目に進出してしまうので失敗になるので注意。
先手は、▲38飛と飛車を回るのが通常の棒銀だが、この戦法は、▲68角の引き角にして35地点で銀交換するのがいいようだ。
飛車よりも引き角の方が、斜めのラインで使いやすい。
後手は ▽43金右 で銀に紐つける。
雁木はこの形まで組めれば、棒銀に対しての受けは成功だろう。
ここからは▲35銀~銀交換をして、▲同角、に後手は早繰り銀で攻めていくようだ。ここからはどのようになっても一局の将棋だろう。
また、雁木側には、棒銀を銀・金を盛り上げて受けるほかに、角をさばいて攻めながら受ける方法もある。
それが、後手雁木が早繰り銀にする▽73銀に代えて▽54歩。
これはツノ銀雁木にはできないが、角の転換を狙った手である。
▽42角の引き角~▽62角の斜めのラインをみせて、角を使うのを狙うのがやはりいいようだ。
最後に、雁木の受けのポイントとしては、
1)▲34歩の取り込みを許さない。3筋の歩はぶつかったら▽同歩とするのが基本。
2)棒銀には▽34銀で受ける。
3)▽42角の引き角~▽62角の、角の斜めのラインを活用できるように
する。
この3点の基本さえ頭に入れておけば、雁木の受けは大丈夫だろう。
いかがだっただろうか。今回は基本、ということで覚えることは少なめなので、しっかり覚えていきたい。
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