超早仕掛け(へなちょこ急戦)対 三間飛車・▽43銀型
「一撃!対振り飛車 へなちょこ急戦」(Sugar)という、超早仕掛け(へなちょこ急戦)の本を買った。
この本によると、三間飛車が▽43銀型の場合は、銀へのあたりが強く、居飛車ペースになりやすいという。
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超早仕掛け(へなちょこ急戦)の対策。三間飛車編 の研究記事は過去に2本あげたが、
どちらも▽42銀型であった。
今回は、三間飛車▽43銀型の場合の攻防と、超早仕掛けがどう決まっていくのかをみていきたい。
基本図から、
4筋を取り込む前に、まずは2筋を突き捨て、そのあと▲44歩と4筋攻め。
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1)▽44同銀の場合
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ここで、▲25歩と継歩の攻めが手筋。▽同歩が自然だが、
▲15桂!と跳ねて優勢。 角は逃げられないので(銀を素抜かれるから)、▽22飛と、桂馬跳ねには飛車を素抜こうとしてくるが…
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Sugarさんおすすめは▲26歩! これで銀得以上が確定し、居飛車絶好調の攻め。
2)▽54銀(ソフト最善手)の場合
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自然な▽44同銀は怖くなかったので、ならば代えて▽54銀ならどうか。
▲25歩の継歩、▽同歩に今度は ▲45桂 と4筋に飛ぶ。
▽同銀に、▲25飛 が十字飛車だ。
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▽22飛のぶつけに、▲45飛。 ▽42歩と受けてきたら、こちらも▲25歩
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このあと、振り飛車は2筋のと金作りから、居飛車は▲43銀のゴリ押しで攻めるようだ。
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居飛車もと金ができて、と金の玉に近い居飛車の方が有利だろう。振り飛車は、飛車がさばけなさそうなのもつらい。
ということで、後手三間飛車・▽43銀型は居飛車の超早仕掛けが有利に戦えた。
では、先手三間飛車・▲67銀型は、後手・超早仕掛けに対してどうなのだろうか?
先手なので1手多く指せるので、後手超早仕掛けに対して、▲75歩と、「つばめ返し」をかけることができる。
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ではみていこう。
居飛車は、まず8筋の突き捨てを入れる。
1)これに▲同歩とした場合、
▽66歩、▲同銀、▽65歩、▲55銀。
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ここでふわっと浮く▽84飛がいいらしい。桂頭の歩を受けている。
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▲64銀、▽66歩と角交換(振り飛車のさばき)を拒否し、
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▲68飛、▽65桂、▲66角、に ▽86飛 が十字飛車。
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▲22角成、▽同銀、▲63歩、▽51銀、▲65飛、▽85飛成。
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ここで振り飛車は、▲74歩と と金作りを狙うくらいだが、
▽76角! の飛車・金両狙いで居飛車よし。美濃囲いの金を取れば、龍が敵陣に利いてるので、すぐに寄り形だ。
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以下、▲65飛、▽58角成、▲同金、▽72歩と受け、▲73歩成、▽同歩。
▲73銀成 に、 ▽78龍 が両取りだ。
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これは居飛車が一手勝ちできそうだろう。
8筋の突き捨てに、
2)▲同角(最善手)とした場合 をみていこう。
▽66歩、▲56銀。
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▽57歩成、▲同銀、▽99角成、▲74歩。
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▽66歩と飛車・銀の連結を外し、▲56銀、▽89馬、▲73歩成、ここで飛車ブッチの▽86飛。
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しかしここで飛車を取らずに攻める ▲62と、▽78馬と飛車を取り、
▲52と、 飛車は渡したくないので▽87馬、▲41と、▽同玉。
居飛車は金銀をぼろぼろ取られてしまったが、大駒を渡してないので相手の攻めが細い。
振り飛車は▲63歩 から、と金作りを目指すが、
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居飛車も▽67歩成から勝負だ。
形成は互角だが、居飛車の玉は、33~24~13のルートが広いので、居飛車の方がやや指せる局面か。
ということで、いかがだっただろうか。
▽43銀型三間飛車には、超早仕掛けは互角以上に戦うことができそうだった。
超早仕掛けは有効な、振り飛車からしたら手ごわい戦法なので、居飛車側・振り飛車側どちらも指すので、本を読んで他にも研究していきたい。