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#2 そもそも「ワイン」とは? 【ワインの定義と種類と特徴】

こんにちは!
ソムリエ見習い中のAKIHAです🍷

今日は「そもそもワインとは?」というワインの定義、種類、特徴について解説させていただきます。

知っているようで知らなかった基礎的な知識を得て、「ワインとは?」という問いに対してサラッと答えられるような大人の教養を身につけていただきたいです。

それではスタート!

酒類は3つに分類される。

ワインはお酒の一種ですが、そんなお酒は日本の法律で「アルコール分1度以上の飲料」と定義付けられていて、製造方法によって以下の3種類に分けられます。

(1)醸造酒
酵母菌によるアルコール発酵で糖分がアルコールと二酸化炭素に変化し造られるお酒

(2)蒸留酒
水とアルコールの沸点の差を利用して醸造酒から水とアルコールを分離させて造られるお酒

(3)混成酒
醸造酒や蒸留酒をベースとして果実やハーブ等の植物や糖分で香味を加えて混成されるお酒

ワインは(1)の醸造酒に分類されます。

ちなみに一般的にワインのアルコール分は9〜15%程度。
つまり、100mlあたり9〜15mlがアルコール分ということです。

さらに原料で2つに分類される。

さらに、使用原料によって醸造酒は「乾燥穀物原料」と「生鮮果実原料」に、蒸留酒は「穀物原料」と「果実原料」に、混成酒は「醸造酒原料」と「蒸留酒原料」の2種類にそれぞれ枝分かれします。

(1)醸造酒:
乾燥穀物原料:ビール、日本酒
生鮮果実原料:ワイン、シードル

(2)蒸留酒:
穀物原料:ウォッカ、ジン、ウィスキー、焼酎
果実原料:ブランデー

(3)混成酒:
醸造酒原料:フレーヴァードワイン
蒸留酒原料:リキュール

ワインは(1)醸造酒のうち、生鮮果実原料に分類されます。

ワインは4つに分類される。

酒類ー醸造酒ー生鮮果実原料と分類されたワインですが、さらに以下のとおり4つの種類に分類することができます。

(1)スティルワイン [Still Wine]:
非発泡性の一般的なワイン。アルコール分は9〜15度。

(2)スパークリングワイン [Sparkling Wine]:
発泡性のワイン。名称やガス気圧の規定が各国で異なる。

┗ガス3気圧以上は「発泡性」。
(例)ヴァン・ムスー(フランス)、スプマンテ(イタリア)、シャウムヴァイン(ドイツ)

┗ガス気圧3気圧以下は「弱発泡性」。
(例)ペティヤン(フランス)、フリッツァンテ(イタリア)、ペールヴァイン(ドイツ)

(3)フォーティファイドワイン [Fortified Wine]:
別名「酒精強化ワイン」。蒸留酒を添加することでワイン全体のアルコール分を15〜22度程度まで上げたもの。
(例)シェリー、ポートワイン等

(4)フレーヴァードワイン [Flavored Wine]:
ワインに果実やスパイス、ハーブ等の植物の香味付けがされたもの。
(例)ヴェルモット、レツィーナ、サングリア等

よく炭酸入りのワインを「シャンパン」と勘違いしがちの私たち。

大きな括りとしては「スパークリングワイン」(フランス語ではVin Mousseux [ヴァン・ムスー] )が正解ですが、国や生産地によって呼称や定義が変わってくるので気をつけたいところ。

そしてその「シャンパン」はというと、フランスのシャンパーニュ地方で生産されるスパークリングワインのことを指します。

一方、イタリア料理店でよく出される「スプマンテ」は生産地にかかわらず、スパークリングワインを総称して指すようです。

ワインとは?その最大の特徴。

これまでの学びから「ブドウを原料に醸造されたお酒」と定義できるワイン。

他の酒類と比較して最も特徴的なのは「ブドウに含まれる糖分が直接アルコール醗酵されること」です。

米や麦といった穀物を原料とする清酒やビールは、水を穀物に加えてデンプンを糖化させてからアルコール醗酵するのに対し、ワインはブドウそのものが含有する果糖と酵母の働きによってアルコール醗酵がなされます。

▶アルコール醗酵の化学式

C6 H12 O6(ブドウ糖・果糖)→
2 C2 H5 OH(エチルアルコール)+2 CO2(二酸化炭素)

ジョセフ・ルイ・ゲイリュサック(左)とルイ・パストゥール(右)

フランス人科学者の「ジョセフ・ルイ・ゲイリュサック [Joseph Louis Gay-Lussac] 」によって、アルコール醗酵が上記のとおり化学式で示されました。

一方、別のフランス人科学者「ルイ・パストゥール [Louis Pasteur] 」は酵母の働きによるアルコール醗酵の仕組みを解明しました。

▶ワインに含まれる成分

ワインには、水分糖質アルコールのほか、有機酸ポリフェノールアルデヒド窒素酸化物ミネラル分芳香成分等が含まれています。

中でも、他の酒類と比べて「酒石酸」や「リンゴ酸」といった有機酸を多く含んでいるため、ワインのpH(水素イオン指数)は2.9〜3.8と低いです。

アルコールに変化する「高い糖度」と「有機酸由来の低いpH」が安定した醗酵の重要な要素となります。

▶ワイン中の主な有機酸

(1)ブドウ由来の酸:
・酒石酸
・リンゴ酸
・クエン酸

(2)醗酵によって生成した酸:
・コハク酸
・乳酸
・酢酸

(3)貴腐ワインに含まれる酸:
・グルコン酸
・ガラクチュロン酸

【補足】
酒石:酒石酸とカリウム等が結合し、キラキラと輝く結晶としてワイン中に析出することがあるが無害である。

ガラクチュロン酸:貴腐ワインの熟成中に酸化されて粘液酸となり、さらにカルシウム塩となって白色結晶で無害の「粘液酸カルシウム」として析出される。

▶ワインを飲む健康効果

赤ワインにはポリフェノールが多く含まれており、抗酸化作用が期待できるだけでなく、ポリフェノールの一種である「Resveratrol [レスベラトロール] 」は抗ガン抗カビ活性の効能もあるとして注目されています。

フランスでは、肉食が多いわりに心臓疾患による死亡率か低く、赤ワインによる効果ではないかと言われているのです。(=フレンチ・パラドックス

これだけ!今日のまとめ。

▶お酒の定義は「アルコール分1度以上の飲料」。

▶製造方法によって「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」に分類される。

▶さらに原料によってそれぞれ2つに分類される。

▶ワインは「生鮮果実原料(ブドウ)」の「醸造酒」。

▶ワインは「スティルワイン」「スパークリングワイン」「フォーティファイドワイン」「フレーヴァードワイン」の4種類に分類できる。

▶ブドウに含まれる糖分が直接アルコール醗酵されることがワインの最大の特徴。

▶「高い糖度」と「有機酸由来の低いpH」が安定した醗酵に重要。

以上、いかがでしたでしょうか?

酒類ー醸造酒ー生鮮果実原料ーワイン
(1)スティルワイン
(2)スパークリングワイン
(3)フォーティファイドワイン
(4)フレーヴァードワイン

というような構造を理解し、ワインはブドウを原料とした直接アルコール醗酵によって造られた醸造酒という定義を覚えていただければ幸いです!

今日も最後までご覧くださりありがとうございました☆
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AKIHA

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