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楽しい地域には懐の深い旦那と元気な女性がいる!?

東京山側でリバークリーンナップと探究学習スクール活動をしている「みちくさの達人」サクちゃんです。
今回は先日(5月後半)お邪魔した長野県北部地域(飯綱町)について、感じたことを書きます。


廃校活用施設「いいづなコネクト」

最近「ひょんなこと」と言っても、ゴミ拾いきっかけなのですが、長野県北部地域と繋がりが出来、先週も一泊だけですが、野尻湖のある信濃町に行って来ました。
それとはまったく別文脈の教育系の繋がりで、知り合いの知り合いが隣の飯綱町にて、フリースクールを運営されているということで、一度もお会いしたことは無かったのですが、急遽訪問してきました。
双方の活動について、夏の終わりに共同事業を実施するまでお話ができました。五日市のあじさい山にも繋がるお話が出来、館内もご案内頂いて、とても良い時間を過ごせました。ありがとうございました。
「フリースクール OZ Field」⇒TOP (oz-field.com)

2町が合併したことにより統廃合された2つの小学校をそれぞれ「いいづなコネクトEAST」と「いいづなコネクトWEST」としてリノベーションし、それぞれ異なるコンセプトの下、空き教室などに民間企業等の受入れている複合施設として運営されています。
私がお邪魔したのはWESTの方で、芝生の校庭では(プロ)サッカーチームが練習したり、合宿ができたり、ランドリーやフィットネス、コワーキングスペースなど地域の方々が利用する施設も同居しています。
廃校を活用した施設については、過去にもいくつか見てきましたが、雰囲気としては岡山県西粟倉村の旧影石小学校に似ていると直感的に思いました。

地域の頼れる旦那がつくるまちづくり会社

これら2つの廃校活用施設の運営を始め、ふるさと納税運営事業、飲食事業など、まちづくり全般に関する事業を展開しているのが、まちの住宅建設会社が母体となっているまちづくり会社「カンマッセいいづな (canmasse.co.jp)」です。
私の認識が間違っていなければ、社会性と事業性の両立を目指す、まさに今話題の『ゼブラ企業』です。
民間が主体となって、行政とうまく補完関係の活動をすることで、地域に対して内外から様々な事業者を吸い寄せる所が、西粟倉や海士町に似ているから、第一印象が同じ雰囲気だったのかもしれません。

まちのいつもを面白く

前述の「㈱カンマッセいいづな」のビジョンがいつも私が心がけていることと、とても共感できる内容でしたので、そのまま引用します。
【飯綱町には、たくさんのいいところがあります。私たちは、まちのいいところを伝えるべく、まだ見えていない「のびしろ」を再発見し、内外との交流により大小さまざまな「事業」を生み出す後押しをします。これにより、町民の「多様なしあわせ」の力になれるよう、日々活動しています。】

本当にその通りで、住んでる地域は素晴らしい所だと思っているけど、なかなか客観視出来ないし、まだ見えていない「のびしろ」の部分というのを、発見(再発見)するのは難しいと思います。増してやそれをストーリーに乗せて「事業」に昇華させることは誰にでも出来ることではありません。
地域の信頼できる旦那が町から委託されたハコを整備して、地域内外のプレイヤーがそこに集って、切磋琢磨し、時に混ざり合って、大小さまざまな地域課題に向けたソリューション事業を提供していく環境は魅力的です。

大きなシマウマが小さなシマウマの群れを束ねる感じ!?

全く表現が正しいのか分かりませんが、信頼ある地元企業がまちづくり会社(ゼブラ企業)を立ち上げ、そこに各論的な課題を各個撃破してくれる企業(小さなシマウマ)を受け入れるという流れが、この町にはあるため、次から次に良い風が吹いてくるのだと感じます。
もちろんシステムだけでは到底たどり着けないヒトの泥臭い活動が見えない所にたくさん隠れているのだと思いますが。

まさかあの選手の農園があるとは🌽🌽🌽

私は学生時代からFC東京をかなり熱心に応援していましたが、10代に移籍して来てから、生涯東京に在籍し、現役引退後もチームに残り、広報・親善大使的な役職(コミュニティジェネレーター〈Community Generator〉)を担っている石川直宏さん(元日本代表)が、遊休農地を活用したNAO's FARMを立ち上げ、定期的に地域を訪れて、農作業はもちろん、子供たちへの指導や選手のキャリア形成などの支援活動なども実施しているということで、急に親近感を持ってこの施設だけでなく、この地域にまた来たいと思うようになりました。
※DMで、直接ご本人とやり取りさせて頂いたところ、『縁も所縁もありませんでしたが、環境・人、そこで生まれたなおもろこしに惚れました🌽✨』とのことでした👍️👍️)

https://naosfarm.mimizuya.co.jp/corn

ふるさと納税2年で500%増

2019年度から、都内の企業に代わり、地域のまちづくり会社(カンマッセいいづな)が、ふるさと納税事務を受託してから2年目にして500%を達成!!
貴重な税金が事務手数料をして、外部の企業に流れてしまうことを危惧する声がよくきかれますが、地域のゼブラ企業が受託することで、手数料含めて地域に資金が還流する流れは、廃校の指定管理などに窮している自治体には理想形ですね。
[飯綱町ふるさと納税額の推移]
2018年度:約5,800万円
2019年度:約1億6,000万円(前年比約3倍)
2020年度:約3億円(前年比約2倍)

ふるさと納税とその先へ

ここからは推測の域を出ませんが、おそらくこの廃校の運営には、2年で5倍に増えたふるさと納税が財源の多くを占めているようです。
ふるさと納税については、すぐに無くなるようなものではありませんが、将来に渡って安定した財源であるとは言い難いため、自主事業など直接的な収入を得るための施策も並行して開発していくことが求めらているのではないかと思います。
とはいえその点では、前述のNAO’sFARMなど、地域の事業者がヒトを引っ張ってこれるのは強みです。このようなことが出来る自治体(地域)とそうでない所の格差がどんどん拡大していく実例になりそうです。
1万人という規模も団結を促すにはちょうど良い規模感なのかもしれませんが、5万人以上15万人以下程度の中途半端な大きさの自治体は、狭い町の中で足の引っ張り合いをして、外から来る様々なチャンスを逃している印象があります。
特に大都市圏の市町村とその周辺のベッドタウンの多くは、ふるさと納税によって税収を減らしてしまっている印象です。
今一度、我が町の魅力は何なのか?
まちづくりに関わる者が目先の利害に囚われずに、そして無責任に将来世代にツケを残さず、地域を俯瞰して捉える能力が必要とされています。

駅前には元気な女性が営み集うカフェがある

れうりや

いいづなコネクトwestの見学を終え、最寄りの牟礼駅へ、しかし、しなの鉄道は本数が少ないため、近くをみちくさするとカフェを発見したので、立ち寄りました。
店内は思ったよりも広く清潔感のあるマクロビ系の素材に拘っていそうな、女性の切り盛りするベーカリーカフェでした。
地元の奥様らしい先客お二人は、しきりに自分たちで運営する飲食店?への誘客方法やマーケティング手法について、ライバルとなる大手コンビニのコーヒーを引き合いに出して議論をしていました。


私は店外のポップに目を惹かれたカレーパンとご当地りんごジュースを食べ終えて、そろそろ駅に向かおうと思ったタイミングで、例の女性客に「このお店のケーキ、美味しいですよ!!」と急に声を掛けられたので、食べろということだと理解し、ロールケーキをオーダーすると、ショーケースではシンプルだったロールケーキが、ひと手間、二手間かけられて写真にあるような贅沢なケーキに変身して運ばれてきました。


結果的に私の話や、移住者であった女性店主とお話するきっかけになったので良かったのですが、さらに一時間近く電車を逃したことは言い出せませんでした( ´艸`)
長野からの新幹線が思ったより早かったので、もっと長野でみちくさすれば良かったと、唯一後悔した今回の北信(長野県北部)遠征でした。
次はいつ行こうかな!?






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