ロマンとママンは大違い
父と母は、わりといつも一緒にいます。違うことをしていても同じ部屋にいますし(家が狭いせいもありますが)お出かけも、ほとんど一緒です。
「仲良しだね。」と父に言って見ました。すると「仲良しというより、ほぼ俺。」とのこと。
恋人なら相手のことを考えるとき、不安や期待やドキドキがいっぱいです。相手のことを知りたい、こう思うかな?これは好きかな?嫌いかな?
でも恋人から家族になると、「ほぼ俺」なのだそうです。俺の好きなことも嫌いなこともわかりますし、運命もお財布も「俺の」です。世界中が敵になろうと俺が俺自身の敵になることはありません。父の中で母は、もはや体の一部くらいの存在らしいのです。
ロマンかなぁとも思うのですが、個人的には昭和のおっちゃんなんだなぁと思ってしまいます。自分だと思えば、お礼も言わないだろうし慮ることもなさそうだなぁと。
うーんと、うなっていると母が通りかかり、みなまで言いなさんなという顔でニヤリとしていきました。
母の手の平は大きそうです。