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三日天下
三日坊主と似た言葉に「三日天下」がある。
[明智光秀のごとく]わずかの間実権(政権)を握ること。
【新明解国語辞典 第六版】
(明智光秀が天下を取り、日を経ずして殺されたことから)
極めて短期間しか政権・権力を保持できないこと。
【広辞苑 第七版】
続かないことを意味しているのに、三日坊主とはまた趣が異なる。
もののあわれと言おうか、ああ無情と言おうか。権謀術数やら怨念やらが、言葉のまわりにそこはかとなく漂う。
しかも、三日坊主が暮らしのなかにすっかり定着しているのとは違って、三日天下は日常的に使われない。
TBSテレビ日曜劇場「半沢直樹」の台詞にもなかったような気がする。
そもそも用例が思いつかない。
「あの人は三日天下で終わるから、いまは我慢さ」とか、「私は社内政治に失敗しましてね。三日天下でしたよ」とか、きっと言わない。
需要は低そうだが、生き残っている。
三日天下は、三日天下に終わらなかった偉大なる言葉なのだ。