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【映画note】 『Black Lives Matter』によせて

こんにちは。

私が観た映画をたまに紹介する【映画note】

今回はトロントでも週末に抗議デモがあった『Black Lives Matter』に関する作品を紹介します。


私は日本にいる時から洋画・洋楽中心の生活だったので、少しはこの問題に触れてきた方だと思います。
でも正直、海の向こうの話としての関心の域を超えてませんでした。

しかし今は、住んでる近くでも大々的な集会やデモ行進が実際に行われていたりなど、この問題をリアルに感じる機会が多くなっています。これを機に、この根深い問題を知ろうと思い、『Black Lives Matter』に関する作品を鑑賞したので、今回はその中からドキュメンタリー2作品を紹介したいと思います。


1. 『13th (邦題:13th -憲法修正第13条-) 』

エイヴァ・デュヴァーネイ監督による2016年のアメリカ合衆国のドキュメンタリー映画。Netflixで配信。現在は、YouTubeで無料配信されてます。(日本語字幕有り)
ちなみにですが、この作品のエイヴァ・デュヴァーネイ監督は、2014年に『SELMA (邦題:グローリー/明日への行進)』でマーティン・ルーサー・キングのセルマにおける黒人デモ行進をテーマにした作品を製作してます。また、両作品とも主題歌はアメリカ人気ラッパー兼俳優のコモンが担当しており、『SELMA (邦題:グローリー/明日への行進)』はアカデミー賞歌曲賞も受賞しております。

さて本作品ですが、正直これを観れば『Black Lives Matter』の問題は大体学べます。そして、この問題がいかに根深いかがわかります。
時間もおよそ90分なので、大学の講義だと思って観てもらったらちょうど良いかも知れません。笑
内容としては、アメリカの一般的な歴史と教科書に載ってないリアルな歴史を紐解いていき、アメリカの社会構造や政治がいかにこの人種差別と結びついているかをわかりやすく解説しています。
すべてを鵜呑みにすべきではないと思いますが、Black Lives Matter』運動を知るには、一度は観てもらいたい作品です。

海外の作品を楽しむ上で、その国(文化)における一般教養があるかないかで理解や感想が大きく変わる作品があります。その多くは、キリスト教の聖書の知識によるものであったりするのですが、私は黒人の人種差別問題も同様に感じます。このテーマの映画を観る前に、是非このドキュメンタリーを観てみてください。きっと、その映画への理解度だったり、印象が変わってくるのではないでしょうか。


2. 『FREE MEEK』

こちらはAmazon Prime Video オリジナルドキュメンタリーでアメリカの人気ラッパー、Meek Millの半生を追った作品です。こちらは映画ではなくドラマ作品で、一話30~40分で全5話のエピソードあります。先ほどの『13th』は問題そのものについてですが、こちらはその犠牲者の物語といった感じでしょうか。

フィラデルフィアでラッパーをしていたMeekは、2007年に犯したとされる犯罪をきっかけに、長年にわたりアメリカの司法制度と戦うことになります。その戦いはラッパーとして成功した後も続き、戦いの中でアメリカの様々な社会問題が浮き彫りとなっていきます。
そしてMeekは、現在も「声なき」同胞の為に戦ってます。
所々、彼自身に責任はないとは言い切れない部分はあるものの、『13th 』でも取り上げられているアメリカの司法制度の欠陥は、人々に影を落としていることがよくわかります。
そして、そうした制度の犠牲になるのは常にマイノリティ側の人間だということも。

この作品を見るまではMeek Millというラッパーについてあまり知らなかったのですが、一人の黒人男性の実話として十分に見応えがあります。普段ヒップホップなどブラックカルチャーに興味がない人にも、是非観てもらいたい作品です。



以上、ドキュメンタリー作品を2つを紹介しました。

両作品ともに言えることですが、予想以上にショッキングな内容だと思います。しかし、今これが世界で実際に起こっている現実であり、そして、何十年と何も変わってないのです。

社会派ドキュメンタリーってなかなか観ない方も多いかもしれません。実際、この2作品を取り上げてる日本語記事も意外と少なかったです。
でも、世界中で『Black Lives Matter』運動が「なぜここまで深刻なっているのか」少し耳を傾けるきっかけとして鑑賞してみてはいかがでしょうか。

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