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はじまりの種、ゆたかな土【2024年漢字一字】

新年あけましておめでとうございます。晴天続きの年末年始いかがお過ごしでしょうか?

2024年の漢字一字は「種」

今年は例年より少し早めに帰省し、すこしゆったりとした年末年始を過ごしております。去る年を振り返るにあたり、漢字一字でまとめるというのを学生時代から続けています。ちなみに昨年は「組」、その前は「初」でした。2024年は「種」。これから色々芽吹きそうな、そんな始まりの予感のする一年でした。

忙しくも穏やかな2024年

夫婦で長野県塩尻市に移住したのが4年前、今年の春で丸5年になります。その間、東京での仕事を辞め、妊娠出産があり、里山への引っ越しと、さまざまな転機がありました。その点で昨年一年は環境の変化が落ち着き、少し穏やかな一年だったように思います。
一方、仕事では地域でのつながりが広がり、この一年で関わる企業やプロジェクトは倍に増え、10以上の案件に同時に関わっているような時期もありました。ただ、以前のような忙殺感はなく、時間のコントロールができるようになってたように感じています。昨年2年目を迎えた仕事やプロジェクトも多く慣れが出てきたことに加えて、息子が3歳になったことでかなりコミュニケーションがとりやすくなり育児を楽しめるようになってきたことも大きいです。

夏の福井旅行にて。息子と一緒に楽しめることも増えてきた!

姿を見せ始めた「種」たち

精神的にも時間的にも少し余裕が出てきた中で、自分の中で眠っていた希望の種のようなものが、ぱらぱらと顕在化してきたのも2024年の特徴でした。

「種」その①:アート鑑賞講座

大学で学んだ美術・芸術ですが、大学卒業後は触れる機会もめっきり減り、仕事として取り組む機会はとんとなくなってしまいました。就職を考えた際にアート業界に入りたいという希望はもっていなかったので、アートと疎遠になること自体は止むを得ないと考えていましたし特に悔いることもなかったのですが(なんならちょっと忘れていたくらい)、心の奥底ではいつか何かしらの形でアートに関わる活動や仕事がしてみたいという想いは燻っていました。
そんな折、SBB(スナバビジネスブートキャンプ)という起業家向けプログラムの募集があり参加してみることにしました。SBBは0から1を作るフェーズを対象にしたプログラムで、今まで苦手意識を感じていた「自ら新しいものを作っていくこと」をこれを機に学びたいと考えたことがきっかけでした。
ある種強制的に、いままで燻っていた想いを形にしていくプロセスを実行していきました。

7月にはプロトタイプとして『”自分”をいきるためのアート鑑賞講座』を開催。15人もの方にご参加いただきさまざまな感想やアドバイスをいただきました。ちなみにこの”自分”というテーマも”自己と他者”という形で自分の中にずっとあるテーマで、改めて向き合えたこともよかったです。その後10月には、とある大手企業の社内研修として『共創のための感性と対話力を鍛えるー感覚共有ワークショップ』をスナバと連携して開催させていただきました。私自身が0から生み出した企画できちんとお金をいただけたのは、おそらく初めてで、なんだか初任給をいただいた時のような、誇らしくも背筋の伸びるような経験でした。

ワークショップでは、感覚の言語化をキーテーマにしています。

「種」その②:マーケターとしての仕事

東京では長らく商業施設に関わり店舗開発などの仕事をさせていただいていましたが、長野に来てからはプロマネやバックオフィス業務などが中心になり過去のキャリアを活かす形での仕事はあまりできていませんでした。
それが今年の後半から、マーケティング、販路開拓などのご相談でお声がけをいただくことが増えてきました。
ちょうど塩尻では、新しいものづくりに取り組もうと計画していたり、すでに販売を始めていたりというプレイヤーが増えてきたところで、一緒にやろう!とか手伝って欲しい!と声をかけていただく機会がありました。9月にはちょっとした思いつきから、スイーツマーケットに関してお話しさせていただくイベントも開催させていただきました。これがなかなか好評で自分の中では当たり前の経験や知識が他の人にとっては価値があるものなのだと体感することができました。

スナバでのイベント。これをきっかけにちょっとしたお仕事にもなった。

一方で、変化の大きいフードマーケット業界なので改めて日々アンテナ高く勉強を続けていかなければならないと感じることも多く、東京での店舗調査やレポートの作成も、久しぶりに再開しました。まだ大きな仕事にはつながりませんが、定期的な発信を続けていきたいと思います。

「種」その③:新規事業の立ち上げ

最後の「種」は2025年の主軸にもなってきそうな新規事業の立ち上げの話が上がってきたことです。夏頃に塩尻市内の空き物件を紹介いただいたことをきっかけに、じわじわと話が進んでいます。ここではまだあまり具体的には書けないのですが、人生で初の大きな投資、全く触れてきていない業種、初めての自主事業ということでかなり大きな挑戦になります。主人と二人、会社の拠点づくりにもなるため、生活や暮らしぶりにも大きな影響を与えそうです。年明けてしばらくしたら具体的な話も書けそうなので、そのときまた。

豊かな土壌が培われた4年間

これらの「種」は全て日頃公私ともに仲良くしてもらっている塩尻の友人や、お仕事でお世話になっている地域のみなさまのおかげで、始めることのできたことばかりです。ほとんど何も持たずに移住し、本当に何者でもない私たちを迎え入れてくれた塩尻。無知で経験もない私たちに惜しみなく知恵や力を貸してくださる仲間たち、日頃家族ぐるみで仲良くしてくださる近所のみなさんに地域の方達、日々は会えなくても遠くから応援してくれている東京の家族や友人たち。金も経験も知識もなくても、「これがあればまぁなんとかなるか」と思えるほどに多くの皆さんに支えていただいています。
「種」を植えるのに十分に豊かな土壌をこの4年間で得ることができました。これは何にも替え難いわたしたちの財産であり、本当に有難いものだと感じています。

地域のハロウィンイベントにて。ご近所の家族ぐるみでのお付き合いも深まった1年でした。

2025年、種を育て「新芽」へ

2025年はそうした感謝の想いを目に見える形で恩返しをしていきたいです。そのために少しこれまでとは違う動きをしていくかもしれません。
キーワードは「学び」と「遊び」。
新しい挑戦のため基礎的な学びを深めていきたい。具体的には青山学院大学WSD育成プログラムを受講してみようと考えています。これまで見よう見まねだったワークショップやファシリテーターについてきちんと体系的に学んで、仕事やコミュニティづくりにに活かしていきたいと考えています。また、これにより東京への往来も増えるため、マーケット調査も頻度を上げて定期的に情報発信ができるようにしていきたいと考えています。
「遊び」については、新たな拠点での遊びづくりに全力を投じていきたいです。これまでプライベート中心で企画していた遊びを外にも広げながらよりみんなで楽しめる形を作っていきたいです。昨年始めたポッドキャスト番組も継続しつつ、頭の中で温めているさまざまな遊びを実装していきたいです。子供とももっといろいろ遊びたい!(東京のベリーダンス仲間を塩尻に呼ぶイベントも実現したい。)
こうした学びと遊びを通じて、昨年見つけた種たちを植えて新芽を出させるくらいまでには育てたい。それが新年の抱負です。

今年もよろしくお願いいたします。

新しい年は人生の新しい章が始まるようなそんな気分で迎えています。右に転ぶか左に転ぶか、全く予想もつかない新年ですが、なんだか楽しくなりそうです!

今年も「おもしろ、おかしく、うつくしく。」
どうぞよろしくお願いいたします。

2025年元日
湯浅亜木


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