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【作詞】ノスタルジア

最後の仮面に手をかける
ためらいがちにシャツがなびく
風に抱かれてさらわれた思い出たち

ここは不思議の国
それとも…

なないろ絡み合う
シャボン玉の膜漂う
つま先でそっと渡る
夢の惑星 奥へ…奥へ…

閉ざされた部屋に
膝を抱えたもう一人の
わたしが待ってる

最後の仮面に手をかける
黙ったふたりは向かい合う
どちらも頑なに譲れない思いがある

ここは無意識の底
それなら…

ひかりも入らない
つめたい石に囲まれて
つばをぐっと飲む
歩み寄る わたしに…わたしに…

まだあたたかいこの片手
さしだすともう一人の
わたしが立ち上がる

朝七時の
まだ涼しい坂道を
わたしたちはのぼったね
熱を奪う汗を拭いながら
公園へ向かったよね

ラジオのスピーカー
割れてこぼれた音
あぁ
仮面が割れていく
なんて気持ちのいい
ノスタルジア
あぁ
二人にかえっていく
ひとつに戻っていく
ノスタルジア




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