舞台 Collar×Malice -白石景之編- 感想
原作ゲーム済(FD含め)、ゲームでの推しは白石さん。カラマリの舞台はこれまで見たことがなかったのですが、推しがメインだし、白石の松田がっくんと冴木の平井さんが好きな俳優さんなので……ということで、悲恋エンドが見たくて、12/23に見に行って参りました。ノーマルは24日の配信で拝見しました。
そんなわけで以下は悲恋エンドのネタバレ(つまりほぼ原作の真相に近いもの)がございます。ノーマルエンド側も言及しています。
全体
基本的にはゲームの流れを追ってのものになるので、うわ〜このシーンあるんだと、ワクワクしながら見ておりました。
Twitterで言われてましたが、白石撲滅の会(と、それを聞いてた白石さん)のシーンはこれだ〜!感があってニコニコしちゃいました。探偵事務所のシーンはどれもよかったですね……峰雄くんがマジで峰雄くんでよすぎましたし、笹塚さんとの会話が「それです!」感満載で笑
ここに香月が入ったときのわちゃわちゃは、ゲーム内でもすごく癒やされるシーンだと思うんですが、まさにそれが再現されていたなと思います。
それから、白石編といえば忘れちゃいけないのが宇野兄妹。
特にあの、鈴音ちゃんやばすぎませんでしたか?ビジュアルはもちろんのこと、喋り方まで含めて原作まんま。再現度が高すぎて震えました。
この双子と竹内さんのシーンは胸が痛くなりますね……そしてそこからの、ラストシーン。
もちろん原作のBADも知っているわけですが、ここまで膨らませてくるとは思いませんでした。
原作BADって、どこかメリバ的なところあるかなと思ってたんですよね。市香ちゃんの心は壊れているし、白石さんは言葉も交わせないけど、それでも2人は生きていて、共にいられる。
白石ルートはHAPPYエンドでも手放しでのHAPPYってわけではないので、なんならこっちの方が一緒にはいられてるよな?ってところもありました。
ので、そういう意味ではこのラストは壮絶でした。
白石さんの感情が語られるから余計そう思えたところがあります。
白石ルートは「家族」の物語です。
家族のいない白石。
上手くいっていないけれど、本当はちゃんとお互いを大切にしている家族のいる市香。
幸福を破壊された宇野家。
そして、血なんて通っていないけれど確かに家族愛で結ばれている竹内さんと双子。
そんな家族の物語のラストで、白石さんが市香ちゃんの首を締めた理由は、「もうこれ以上、誰のことも殺さないで欲しい」みたいな綺麗事じゃなく、次に市香ちゃんが殺さなければいけない相手が「彼女の家族である香月だったから」です。
脚本が天才だ……!となったところでした。
もうどう考えても清廉潔白に生きている2人じゃないので、いきなり「もうこれ以上……」ってなったら、いやいや、愛時さんたち殺してから気づくのは遅いじゃんってなってると思うんです。
でも香月は市香の家族だから。
だから手にかけさせたくないというエゴで、市香ちゃんを殺す(そしてたぶん、その後で後を追う)白石さんの決意、そして悲恋エンドのラストは、地獄の真骨頂という感じで、とても切なくてよかったです……。
松田岳さん
この人の演技力、再現力には本当に頭が上がりません。言い回しがもう完全に「白石景之」でした。声がめっちゃくちゃ似てるわけじゃないんですよ。がっくんは低めだし、良平さんは高めだし。
なのに、台詞の間のとり方がどう聞いても良平さんに近いから、ゲームの白石さんが生身でしゃべってる感じしかない。
白石さんの歩き方なんて一切語られていないけど、ほんの少し後ろに重心のあるあの歩き方を見るだけで「うわ、白石さんだ」ってわかる。
長身を活かしてあの白衣がひらひらするのに、何度も最高……って心の中で呟きました。
少しずつ市香ちゃんに惹かれていくのも、手に取るようにわかりましたし、1幕終了時点で白石さんと市香ちゃんカップルへのきゅんが爆発していました。
「帰っちゃうの?」
「白石さんの家に帰りましょう」
のシーンとか、原作ゲームでも、あー!最高……!!ってところでしたけど、生で見るパワー……!
最高でした。きゅんとするしかなかったです。
平井優基さん
この1ヶ月、いい人の最高峰みたいな役を平井さんが演じてくださっているのをずっと見ていたので笑
超楽しみにして見に行きました。
以前の作品でどうだったかは感想見ないようにしていたので、ゼロとしての姿が見れるのかは知らないまま(少なくとも原作ゲームでは、無印の白石ルートではまだゼロが冴木だとは語られないし)
立ち姿があってフードの下だけでも平井さんだったらそれでもいいや、の気持ちもありました。
そしてラストシーン。
フード姿で出てきたシルエットと、チラ見できる口元が平井さんだ……!となって、そこからの種明かし。
後からノーマルエンドを見ましたが、本当に平井さんのゼロ目当てで悲恋エンド選んだ私、ナイス……!!ってなりました笑
ノーマルエンドだと市香ちゃん、撃った相手が冴木さんだって気づいてないし(気づく前に毒で倒れてるからだけど)
罪人だから撃て、って顔を晒す悲恋エンドのゼロがとてつもなく好みでした。
そこからの、執行者としての市香ちゃんを手に入れて、世間的には勝者になったはずなのに、同志として、同じ理想を見られる存在としての市香ちゃんを得られなかった切なさや敗北感が漂う姿も最高で……。
こんな美味しい役、美味しいお芝居を見れるなんて。
私は、好きな役者さんの悪役が見たい、というより「色んな役をやっているところを見たい」人間なので、感謝しすぎて、岡崎さんがその後で状況説明してくれている間、ずっとステージに向かって拝んでいました。
本当に、ありがとうございます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?