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NHK・民放バラエティ番組のベストシーン2022

2022年1月〜12月に放送された番組の中で、これはすげえ!と思った回を印象的な言葉とともに紹介します。

■優秀賞「ハイデガー"存在と時間"」(4/4) -『100分de名著』

伊集院さんの「安らぎって何ですか?」という質問に対して


「ハイデガーが安らぎの反対として捉えているのは、不安ではなくて、世人の中に飲み込まれていくこと。不安の中に踏みとどまることができるのであれば、それを安らぎとみなすこともできるのかもしれない」

哲学者 戸谷洋志

どんどん理解が深まっていくのが面白くて、その中でも特に印象に残った言葉。人に同調することで安心感を得られるタイミングって、社会人になると意外と多い。空気を変えたいときに励みになる考え方です。

■優秀賞 「すぐナメられちゃう芸人」(8/26) -『アメトーーク』

ダイアン津田、粗品に写真を断られる

「粗品くん…2枚あかん?」

ダイアン 津田

津田の言い方が好きすぎて、何回も見てしまった。ダイアンは、津田のトイレ事件といい、かなり笑いました。

■優秀賞 「100分de水木しげる」(8/27) -『100分de名著』

高度経済成長期の真っ只中に、自然の中で動物たちと生きる子どもを描いたことについて

「産業社会になると、今日よりも明日、明日よりも明後日と一歩でも半歩でも前に進むことに価値があるという社会をつくってきたんですけども、ふと考えたら昨日と同じ今日を送る幸せっていう価値観だってあるわけですよね。
近代の行き詰まりにぶち当たっている我々にとっては、もう一つの扉を開いてくれるかもしれない」

釈徹宗

いろいろと沁みる回でした。
昨日と同じ今日を送る幸せかぁ。成長しろ、上を目指せ、努力が足りないというプレッシャーにうんざりしている人は、もうすでに幸せになる方法を知っているのかも。

■大賞 「アメトーーク大賞」(12/30) -『アメトーーク』

大賞を受賞して、上島さんについて語った最後に

「天国の…ジモンさんに感謝します」

有吉弘行

なんか、笑いだけだと嘘になるんですよね。辛くて、悔しくて、でもまあ最後だし笑って終わろうよ、というのが良かったな。

さて、昨年に引き続きまた大賞はアメトークの中から選びました。アメトークは、出演者がテレビのセオリー通りでなくても、勇気を出して本音を言っても受け止めてくれるという安心感があるような気がします。
茶化す人がいないという意味では、やすともの番組もそういう居心地の良さがあります。今年もそういう番組が増えるといいなぁ。

■入賞

・「パンデミック論」(1/3)、「金子みすゞ詩集」(1/10)、「安部公房"砂の女"」(6/6)、「中井久夫スペシャル」(12/5) -『100分de名著』
・「今年が大事芸人2022」(4/8) -『アメトーーク』
・タイヤパンク「バズりの壁」を越えろ! ブレイクアーティスト選手権(4/20) -『有吉の壁』
・「無印良品で重さピッタリチャレンジ」(5/19) 、「マクドナルド王決定戦」(7/14)-『かまいたちの知らんけど』
・「世界サブカルチャー史 欲望の系譜」(5/7〜) -NHK
・「親族でコンビを組んでる芸人」(8/4) -『やすとものいたって真剣です』
・「ダイアン」(9/14) -『あちこちオードリー』

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