会社で「突き抜ける人」と「埋もれるの人」の違い
こんにちは。間山です。
2020年卒の新入社員のみなさま、入社おめでとうございます。今年は入社式や導入研修がオンラインとなっている企業も多いので、混乱している人もいるかと思います。正直、「今年のこの状態だからこそ」というわけではないですが、プロフィールにも記載しているように新卒で入社した会社を二年足らずで辞め、ブランク期間があって前職に入社するというあまり王道ではない経歴でして、新卒として今も昔も就職人気ランキング常連のNTTデータに入社したとき、そして2年半の空白期間を挟んで法律事務所に入ったときと二回、社会人デビューをしています。この二つの経験から学んだ会社で「突き抜ける人」と「埋もれるの人」の違いについて書いていきます。
一回目の社会人デビュー
2003年入社なので、みんなからすると遠い昔、ひと昔もふた昔も前だと思うかもしれませんね。当時がどういう状況だったかというと、このときも就職氷河期と言われる時代でした。具体的には「これからはITの時代だ」ってみんなが浮かれていたところでITバブルがはじけて、肩透かしを食らったような社会情勢。
ITといっても、スマートフォンは当然まだないし、回線も5Gどころか3G(当時はADSLと言われていたけど)がようやく普及しだしたくらい。インターネットの普及率も65%くらいで、ITの力にみんなが期待をしていたものの、今と比べると、その恩恵を十分に受けているようには全然感じない時代でした。
「未来の仕組みをITでつくる」
今も同じ言葉を採用のメッセージにしているようですが、多聞に漏れず、僕自身も、ITの持つ可能性を信じ、ITの持つ社会や未来への影響の大きさからNTTデータに入社することに決めました。いや、正直なところ、特に何も考えず、「いい」と思う業界の人気上位の企業をいくつかつまんでエントリーしていただけで、「大きな仕事がしたい」「大きい会社に入ることが正しい」というよくありがちな考えで、たまたまNTTデータに採用されたにすぎません。
ちょうど僕が入社した当時、公共システム事業本部長だった中村常務の記事です。古い野暮ったい感じがなんとなくわかりますかね。
当時のNTTデータは新卒を500人採用していて、同期が500人いました。大学の学歴的にも「中の下」か「下の上」かというところで、理系院卒の同期も多く、今思えば、自分より勉強をきちんとしてきて賢い人たちばかりだったけど、当時の自分はそうは思わず自分が一番だと思ってました。根拠は当然ありません。
3ヶ月の集合研修の期間は会社というより大学の延長のような雰囲気で、楽しそうにしている同期に対して「会社なんだからへらへらしてんじゃねーよ」「俺はこの人たちとは違う」と同期の中でできあがるコミュニティーにも加わろうともせず、会社に対しても「研修なんかいいから、早く働かせろ」「この無駄な研修、早く終わればいいのに」と無目的にただ時間の経過を待つ。そんな態度で新卒研修を過ごし、結果的にこの3か月で得たものは、時間を持て余していた土日に取りに行った二輪の免許(その後、一切使ってない)のみ。
配属されたあとも、周囲を舐めた態度は基本的に変わりませんでした。今だったら、そんな無駄なプライドさっさと捨てて、素直に周りから吸収しろ。「われ以外みなわが師だ!!」と吉川英治さんの言葉を借りてでも、強烈に説教したいですが、22歳の自分にはそんな謙虚さはまったくなく、鳴る電話についても「俺がとらなくていいでしょ」と同じ部署に配属された同期にすべて押しつける。頼まれた仕事も「これ、俺がやる必要あります?」とさすがに口には出さないけど、そういう態度で嫌々やる。なにかにつけて文句を言うくせに自分でそれを変えるための行動は起こさない。人に質問すると「こいつ、そんなことも分からないのかよ」と思われる気がして、分からないことも知ったかぶりする。などなど。
少し上の先輩の中には面白がって仲良くしてくれる人もいましたが、上司である課長や課長代理からは当然、かわいがられもせず、ただ毎月の給与のために長い時間働く。そんな新卒時代を過ごしてました。結果的にどうなったか。たいした活躍もせず、評価もされず、2年も持たずに「会社の歯車になりたくない」「会社で働くなんて性に合わない」「自分らしく働きたい」なんて浅い考えで、会社を飛び出してしまいましたとさ。
モラトリアム
「会社で働きたくない」⇒「自分一人できる仕事」⇒「一応法学部卒」⇒「弁護士になればいいんじゃね?」と、何となしにはじめた旧司法試験の受験勉強。
今まで会社で仕事してた時間を勉強に充てればいいだけでしょ、朝早くから夜中まで働けてたんだから楽勝。でも予備校とか通うのめんどくさいから自己流でいいや。問題集だけ買ってこよう。と資格試験の勉強法について書かれている本をこの前に一冊でも読んでおけば、たぶんもうちょっとマシな勉強ができたと思いますが、正直、過信状態、かつ、中二病ならぬ社二病なんでしょうがない。
当然、世の中、そう甘くなく、3回と決めた期間内での合格ができず、あえなく撤退。その時点で26歳になっていました。悲観するほどの年齢ではないとは思っていたものの、同期は5年目でばりばり働いているし、かなりの遅れをとっていることは明らか。自分が特別な才能を持った特別な人間でないことを身に染みてようやく理解しました。最初の社会人デビューから5年近くが経過。遅すぎる。
二回目の社会人デビュー
司法浪人という体裁をとってましたが、実質、2年半無職(ちょっとだけアルバイトはしていたのでフリーターともいう)だったこともあり、そんなにいい仕事があるわけもない。
この頃の法律事務所っていわゆる司法試験崩れと言われる頭でっかちでこじらせてるタイプが多くて、たぶん自分もそう思われて採用されたと思ってます。ただ正直どんな仕事でもよかったので、自分は「弁護士になるために」とか「法律を学んだことを活かせるから」とかっていうより「一番簡単に入れそうだから」という理由で応募しました。で、運よく内定をもらえたこと、すぐ働けるということで前職である法律事務所への入社を決めました。
幸い、人生がこんなにも思ってるとおりにいかないと「自分はできる」という新卒時代にあった根拠のない自信は完全に消え去っているわけで、素直な若者ができあがっていたと思います(それでも生意気だったって絶対、前職でいっしょだった人から言われると思いますが)。
自分一人生きていければ、給与は別にどうでもよかったで判断基準には入れてませんでしたが、NTTデータの初任給より断然低く、手取りで18万円くらい。26歳で年収200万円台。NTTデータでひたすら耐えているだけでおそらく最低でも2倍、うまくやれば3倍くらいはもらえたことを考えると(しかもそのあと何十年も我慢して定年まで勤めあげれば退職金も結構もらえる)、早計な判断で失ったものの大きさを感じずには入れませんでしたが、嘆いても悲しんでも過去は変えられない。じゃ、どうするか。今を変え、未来を変えるだけ。リベンジのための戦略はひとつ。
NTTデータ時代と真逆のことをする
それだけ。
最初の仕事は法律事務所の中でも依頼に至る前の相談者の対応業務でした。
法律事務所にはめずらしく、TVでCMを流したり、弁護士がテレビに出演するような、がんがん広告費を使う事務所だったので、当時は全国からひっきりなしで電話が鳴ってました。これらの電話をすべて自分で取るつもりでひたすら取る。そうすると、どんどん差し込みで仕事が増えるけど、気にしない。相談者が依頼に至った場合、契約作業や今後の手続きの説明を弁護士から依頼されます。この弁護士からの「誰かできますか?」にも最初に手をあげる。誰よりも仕事を引き受ける。能力やスキル、経験がない以上、できることで誰かの役に立たないと存在価値がない。ただし、自分のキャパシティを無視して、大量の仕事を引き受けるので、普通にやると業務があふれる。あふれないようにみんなが帰ってからが勝負。
自分は意図的にこの状況を作り出していたので「やらされている」とか「仕事に追われている」とかって感覚は持ちませんでした。それに、数をこなすことで一連の業務の問題点や課題を身をもって体感できたので、今までなんとなくみんながこなしてた業務にメスを入れ始めました。主な目的は自分が仕事をうまくこなせるためではありましたが。
やったことはそんなに難しいことではありません。弁護士費用の計算に用いていたExcelに関数を組み込んだり、マクロを組みこんで手作業を減らしたり、業務フローをチャート図にしたり、業務の手順書を作成することで業務を見える化し、見える化した後には業務の順番を入れ替えたり、業務を統合したり、作業スピードが少しあがるような作業リストを作ったり、ミスを防止できるようなチェックリストを作ったり。これまで難しくないが故に漫然とやってきた業務を自動化し、標準化していく。そして、新しく変えたものを自ら率先して、活用することで、業務効率を上げ、より多くの業務をこなす。
それ以外も時間があれば「何かできることはありますか?」と諸先輩方や弁護士の先生に声をかけ続ける。内心としては、必死にあがいているだけなんだけど、強がって、余裕に見せているうちに「こいつ、もしかして役に立つかも」という風に思ってもらえたのか、雑務以外にもどんどん仕事が振ってくるようになりました。新しい仕事については、社内で一番詳しい人に相談しにいく、自分で解決できない問題が出てきたら、より仕事ができる人に相談する。そうしていくうちに社内でも協力者が増えていきましたし、彼らのスキルや経験を疑似的にトレースすることで、スキルや経験の不足を補うことができました。
出世したくてやっていたわけではなかったのですが、そこそこ目立っていたのか経営会議で名前が出ることも多かったようで、入社から4か月で欠員が出た部署の部長の後任として名前があがり、声がかかりました。配属されていた部署とはまったく違う部署でどんな業務かも正直イメージついてなかったですが、「もちろん、やらせてもらいます」と即答。さすがに社歴も経験も浅いので最初の役職は部長代理として課長職でしたが、仕事は20名以上いる部署のマネジメント。年二回あった評価のタイミングが最初に来るよりも早く、抜擢されたので手取り18万の管理職の誕生です。部署の人、新人以外全員、自分より給与が高く、はじめての評価を複雑な気持ちで行ったのが懐かしいです。
26歳で上は40代を含む年上ばかりの部員たちをどうマネジメントして、そこでどんな失敗をしてきたかって話は今回のテーマとは違うので別の機会に譲ります。あと、ここから「connected the dots」とジョブズが言っているように何の戦略もなく消極的に選んだはずのキャリアが、いまの仕事に繋がる話も機会があれば書こうと思ってます。他にもたくさんあるけど、今回は自分の話を例に、会社で埋もれる人を会社で突き抜ける人の違いというテーマに絞って書きました。少しでも参考になれば幸いです。
まとめ
今回、自分の過去を恥ずかしげもなく、文字に起こしましたが、自分が突き抜けたかどうかはいったん置いておいて、前の会社でもそして今の会社でも会社で突き抜けている人ほど謙虚で素直。周りから見るとすごいのに「自分は大したことない」と思い込んでいるというところがあります。分かりやすく、特徴に落とし込むとこんな感じ。
【会社で突き抜ける人の特徴】
・20代で大きな失敗をしている(ただし、失敗とは思ってない)
・仕事を選ばず、できることはすべて引き受ける
・どんな人やどんな本、どんな経験からも学んでいる
・目的志向で考え、過去の成功を否定できる
・常に臨戦態勢でチャンスを逃がさない
突き抜けたい人へのおすすめの書籍
自分は自分自身で経験して、客観的に見ると余計な時間をかけてしまっているので、同じ失敗をしたくない人のためにいくつかおすすめの書籍を紹介させていただきますね。
以上、読んでくれて次も読みたいなって思ってくれたら是非、フォローをお願いします。
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