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Photo by
purleymay
連載エッセイ「弱い自分」第55回「痔になった人間」
先日、おそらく人生初の切れ痔になった。
ある夜、トイレで大をしようとしたが、便が硬すぎてなかなか出なかった。出そうで出ない、そんな感覚が続く。1時間近くトイレにこもり、全神経を集中させた末にようやく排出。しかし、便には赤いものが付着していた。
翌日も同じ状況だった。強くいきんでもまったく出ず、何度トイレに行っても小さな便が数個出るだけ。
今まで痔っぽい症状は何度かあったが、数日で治ると思い、病院には行かなかった。だが、今回はさすがにマズいと感じ、近くの消化器外科を受診。その結果、「切れ痔」と診断された。
原因は腸内環境の悪化。
振り返ると、今のアパートは日当たりが悪く、昼間でもまったく暖まらない。外よりも寒く、寝る前には寒気を感じるほどだった。
さらに、仕事でクライアントとのトラブルが発生し、不安によるストレスが蓄積。それが腸内環境の悪化につながったのではないかと考えられる。
正直、薬をもらえば数日で治ると思っていた。
しかし、一向に改善の兆しがない。特に大変なのが排便時。大きい便が出そうになるが、肛門が狭くなっているため、なかなか出ない。無理にいきむと痔が悪化するため、シャワートイレを数秒当てながら耐える。この動作を繰り返すしかない。
さらに、突然便意をもよおすため、外出時は本当に大変だ。おならをしたくても、大便が肛門を塞いでいるせいで出せないこともある。近くにトイレがないときは地獄。どうせ出ないと分かっていても、出そうな感覚があるだけでどっと疲れる。
このような生活が1週間続いている。
ちなみにこのエッセイを投稿時はすっかり治っており、大きい便は朝に必ず出すように心掛けている。