【叔母の『つまんない』問題】
先日来、毎日、ストーカーのように電話してくる明らかに認知症の叔母なんだが、電話の内容は「夫への不満」だ。つい先日は「勝手に自分の通帳から金を引き出した」とか。叔父さん曰く、入り用で話はした、と。叔母が忘れていたらしい。その他に前から、「夫の親戚が訪ねてきて帰ってこない、来客が多数だから食事を大量に作って待っていたが無駄になった」その叔父の親戚なぞは存在しない。叔父が「なぜそんなに大量の料理を作ったのか」を尋ねると「だって作らないと気がきかないと怒るじゃん」叔母の妄想だか譫妄だかしらんが、それがある種物語性を帯びていておもしろいというか、気持ち悪い。
連日、同じような電話をかけてきて痺れをきらした母は最後には「そんなに不満なら離婚でもすれば」と言い放った。そりゃ、言いたくもなるだろう。
しばらく前に30年くらい前に亡くなった叔母の妹が「まだ生きている」というので、その墓参りをしてきたのだが、数日経つと「妹はどうしてるかなぁ、元気かなぁ」というのでせっかく連れていったのに万事この調子、こっちが病気になるわ。
叔母は5年くらい前に脳関係の手術をしたというので、はっきりいってその後遺症もあるのだろうが、老齢でもあるし認知症も進むのだろう。
いつだったか叔父が「僕が面倒みますから」と断言したから、こちらとしてはそれ以上その家庭に踏み込むつもりもなかったが、毎日の電話で辟易になる。もちろん、うるさいのでほとんど出ないようにはしたが、留守電に泣き脅し的に変なものを残すしで。
叔母本人にとっては現実に起こってて、困っているからの相談らしいが、客観的事実としてほとんど間違っているのでこちらも真面目にとりあってらんない。
私の思い込みで、現在も脳関係で通院しているだかというのを聞いて、それだけじゃなく精神科的な医療も受けたほうがいいのでは?と思ったが、すでに心療内科には通っていたらしい。それならば、なぜもっと有効な対応ができないのか不思議でしょうがない~というか、叔父とか精神の問題を完全になめていて、通り一遍の意思の疎通はできているからそれ以上の介助は不要ぐらいに思っているのだろう。
とにかく叔母も叔母で泣き言を吐くが、こちらがおかしな点をあげればプライドが傷つくらしく「そんなことはない・わかっている」と急に抗弁する。現役のころは、看護師長までやったというから、そういうのもあるのか。
『つまんない・つまんない』ばっかり言ってないで、なにか趣味というか、編み物とか読書とかなんでもいいから母が勧めても、バカにされたようで気に入らない。「私の不遇を訴えたいのだ」と。
こちらからして、気の毒な面もあるのだが、そのあきらかに病者に対して、常に寛容に努める・決して怒ってはいけないの禁忌はがってんしょうちのすけなんだが、あんまり度がすぎる状況になるとそれはもうねえ。
やっぱ、老人の暇問題とか、孤独感のこじらせとかどうしようもないのもこんがらがって、脳内ばかりで推論が働いてそういう行動にもなって。運動もしてないっぽいから体が疲れてなくて睡眠も浅いという悪循環。
せめてもの救いは、変な宗教に入れあげるとかそういう方面にはいかないっつう。
腹立たしいのは「つまんない」と言うと、言われた側が解決案を出してくれるとでも?と、言いたいくらい依存されてもなぁ、。
いや、それは「おまえさんが、つまんなくない方策を自ら編み出さない限り永遠にやってこないよ」と。