誰もいなくなった日

僕は過去に、付き合っていた女性と同棲していた事が2回ある。
2人とも、その当時勤めていた会社の同じ部署の子だった。

1人目の子の時は、その子の家に入り浸って自分の家に殆ど帰らなくなって、そのまま寝食を共にする様になった。僕も一人暮らしだったけど、週に一回くらい郵便物を確認しに帰るくらいで自分の家はほぼ別宅状態になった。
そんな日々が2年くらい続いた。
僕は夜勤の日もあったけど、帰る家が同じだから、僕の仕事が終わるまで彼女がオフィスで待っていてくれる事もあった。誰もいないオフィスで、ついむらむらとしてフェラをしてもらった事もあった。何やってんだろうって、今では思うけどね。
2年程の同棲生活が続いたある日、彼女の父親が実家から来るという事で、僕は一時的に自宅へ戻らざるを得なくなった。そしてその日を境に、次第に関係性が薄くなり、彼女も僕を避ける様な空気感を出し始めた。そして、そのまま別れてしまった。何でそんな展開になったのか今ではあまり覚えていないけれど、そんな生活をずるずる続けるよりは良かったのかも知らないって今は思う。

2人目の同棲相手とは、自宅を引き払ってちゃんと2人で住む部屋を借りた。彼女は自宅住まいだったけれど、自宅を出て僕と暮らし始めた。
2人で暮らす場所をきちんと設けた事で、特に退廃した感じも無く楽しく暮らしていたよ。
同棲生活は3年程だった。僕はその子と結婚を考えていたけれど、情け無い事にその当時かなりの借金を作ってしまっていて、それをどうにかしないと2人の生活を築くなんて無理だと思えた。
それに加えて、会社の事情で転職をする事となり、そんな不安定な僕を彼女が見限ったんだと思う。3年も待たせてるんだから、それはもっともだよね。少しずつ彼女の僕に対する態度が冷たくなっていった。
そしてある日、僕が仕事から戻ると部屋には誰も居なくなっていた。彼女の荷物もすっかりなくなっていた。出て行った事は一目瞭然だった。
僕はすぐに彼女の携帯へ発信してみたけれど、着信は拒否されていた。すぐに表に飛び出して彼女を探そうかとも思ったけど、もうそんな気力も無かった。これで終わりでもいいんじゃないかって思った。最高に格好悪い自分が、情けなくて仕方なかった。

そしてそれ以降、僕が恋愛をする事はなく現在に至っている。
もう、あの頃みたいに人を好きになる事はないんだろうか…。
そんな事をぼんやりと考えている。

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