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【要約】世界2.0|メタバースとは何か?世界一わかりやすく解説

「メタバースっていったい何?」

そんな方にぴったりの1冊を紹介します。

⬇︎こんなあなたにオススメ⬇︎
・メタバースっていったい何?
・メタバースは、次のビジネスチャンスになる?
・メタバースの普及は私たちの生活にどんな影響があるの?

今回は佐藤航陽著「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」を解説します。

佐藤氏は、早稲田大学在学中に起業し、ビックデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、2015年に20代の若さで東証マザーズに上場した異端の若手起業家。前作「お金2.0」は20万部を超えるベストセラーとなりました。

現在はメタバース領域で研究開発を続けている著者。本書は、そんなメタバース事業の最先端を行く起業家が「メタバースのすべて」を書き尽くした決定版です。

この本を読めば、メタバースとは何なのか、そしてそれが私たちの生活にどんな影響があるかがわかります。また、次の時代のビジネスチャンスがどこに生まれるか予測できるようになります。

一緒に学んでいきましょう!

メタバースとは何なのか

メタバースとは、「相互交流できる3次元バーチャル空間」

メタバースとは、ひとことでいうと「相互交流できる3次元バーチャル空間」です。

そして今起こっているメタバース革命とは、コンピュータの性能・通信速度・3DCG技術という3つの進化があいまった「インターネットの3次元化」の革命であり、単にVR技術の革命ではありません。

ここでVR、3DCG、メタバースという言葉が出てきましたが、本書での定義はそれぞれ以下の通りです。

<それぞれの用語の定義>
・VR: Virtual Realityの略、仮想空間のこと。一般的なVRのイメージと相違ない

・3DCG: コンピュータ上で3次元のコンテンツを描写する技術。VRゴーグルや体験型コンテンツに用途が限定されない。出力されるインターフェースは2次元でも構わない

・メタバース: VRと3DCGの中間。3DCGのように奥行きのある3次元のデータではあるが出力される画面は2次元でも3次元でもいいバーチャル空間

メタバースとは上記のように、VRと3DCGの中間に位置するようなイメージ、ととらえると理解しやすいかと思います。

メタバースと混同される2つのバズワード

よくメタバースと混同されるバズワードに以下の2つがあります。

  • NFT

  • Web3(Web3.0)

これらはメタバースとは異なるものです。それぞれ解説します。

1: NFT

NFTはメタバースではない

NFTとは、オンライン上の画像や動画・音声などのデジタルデータを、現実世界のトレーディングカードやグッズのように売買したり流通させるための技術です。

これはブロックチェーン技術の「改ざんが難しい」という特性を利用しています。

NFTはメタバースではありません。メタバースは「相互交流できる3次元バーチャル空間」というのが定義であり、これがブロックチェーン上で動く必然性は今のところないからです。

2: Web3(Web3.0)

Web3は概念。特定の技術を指す言葉ではない

Web3もしくはWeb3.0とは、「ブロックチェーン技術などを基盤とした非中央集権的なインターネット」のことを指します。

Web3の特色を理解するには、Webの歴史の変遷、つまりWeb1, Web2について知る必要があります。

<Web1, Web2の概要>
・Web1.0: 1990年代。webの情報の流れは一方通行。それまで情報発信とは力のあるメディアだけに許されていた特権だったが、それが個人にも開放された。ブログなど。

・Web2.0: 情報発信がリアルタイム性と双方向性を持つようになる。ネット上で情報発信すると世界中のだれかからリアルタイムでコメントをもらえたりリアクションをもらえるようになった。SNSや口コミメディアなど。

Web3.0はWeb2.0の覇者であるGAFAに対するアンチテーゼとして提唱された概念です。

Web3はこれまでGAFAなどのプラットフォーマーが中央集権的に支配していたデータの主導権をユーザーの手に戻し、非中央集権的・分散的なインターネットを実現していこうという流れです。

これをブロックチェーン技術を使い実現しようとしているわけです。
メタバースとはことばの性質・意味合いが異なります。

なぜ今メタバースはアツいのか

いつ参入するか、今でしょ!?

メタバース業界に参入するには今が絶好のチャンスです。

新しいテクノロジーがどのタイミングで普及するかを予測するのは難しいですが、ある程度の予測ならできます。そのいい指標となるのが「周囲の人の反応」です。

本書の中で、著者は「一部の技術オタクが熱狂していて、それ以外の人がピンときてない・理解できないという状態」が参入にはベストなタイミングだとしています。

これはブロックチェーン・コンピュータ・インターネットの時もそうでした。そしてメタバースは今まさにその状態にあると言います。

メタバースが作る新しい世界とは

メタバースが普及した後の世界では、アルゴリズムが人間を支配するようになります。

とはいえ、実はもうすでに私たちの生活はアルゴリズムに支配され始めています。例えば以下のようなものです。

<普段の生活でのアルゴリズムの利用例>
・目的地へのルートを考える時、人に聞かずGoogleマップを使う
・わからない言葉がある時、書物を調べず検索エンジンで調べる

すでに私たちの暮らしはアルゴリズムなしでは成り立たない

メタバースの普及によってこの流れはさらに加速します。なぜなら、データの取得規模とアルゴリズムの適用範囲が大幅に拡大するためです。

アルゴリズムは学習できるデータの量と種類が増えるほど、精度を高めることができます。これは日常生活の話にとどまらず、行政の判断にまで影響を及ぼします。

近年、情報化社会とグローバル化により世界はどんどん絡み合って複雑化してきており、人間が把握できるレベルを超えています。

議員が民意を正しく吸い上げ、適切な政策を作ることができるという前提が揺らいでいます。莫大なデータを学習したコンピュータが作り出すアルゴリズムの回答を参考にしつつ、議会が方針を決定していくようになります。

これはアルゴリズム民主主義と呼ばれています。

まとめ

今回は、佐藤航陽著の「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」を解説しました。

著書ではこの記事で書かれている内容をより詳しく説明しています。また、「メタバース時代のビジネスチャンス」「テクノロジーの流れの予測方法」「メタバースの作り方」などなど、この記事では触れられなかった様々な内容が説明されています。

「もっとメタバースについて勉強したい!」という方は実際に手に取って読んでみてください。


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