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歯医者さんに行ったら自己肯定感が上がった話
私は歯磨きがあまり好きではありません。
嫌いなわけでもないのですが、どうにも面倒だという気持ちのほうが勝ってしまうんですよね。
毎日毎日、面倒だな~どうにかならんもんかな~と思いながら歯を磨いています。
しっかりオーラルケアをすると気持ちがいい。
それは分かる。
将来のためにも歯や歯茎は大切にするべき。
それも分かる。
分かるけど、それはそれ、これはこれ。
面倒なものは面倒。
とはいえ、衛生的にも身だしなみという面でも歯磨きをサボることはできないじゃないわけで。
だから私は、ちょっと良い歯ブラシを使ってみたり、SNSでバズっている歯磨き粉を購入したりして、どうにかこうにか歯磨きに対するモチベーションを保とうとしているのです。
それでもやっぱり「歯磨き最高!」とまではならないんですよね。
良い歯ブラシもバズった歯磨き粉も、私の歯磨き意欲を高めてくれたのは最初の3日間だけ。
あ、もちろん歯ブラシも歯磨き粉も質の良さはものすごく感じてはいるんですよ。
ただ単純に、私がどうしようもなく面倒くさがりで飽きっぽいだけで。
んで、そんな歯磨き面倒族の私でも、歯のために欠かさず行っているひと手間があります。
それはずばり、歯科健診。
歯ぎしりと食いしばり、さらには食事のときにいつも同じ側の歯で噛んでしまう片噛みの癖もあるので、定期的にチェックしてもらっているのです。
歯科健診は何年もずっと同じ歯科医院に通っていたのですが、引っ越しをきっかけに新しい歯医者さんにお願いするようになりまして。
その歯医者さんがとにかく最高だった。
パッと見は町の片隅にある昔ながらの歯医者さん。
建物は外見も内装も、私が小学生だった頃に通っていた地元の歯医者さんの雰囲気にそっくり。
正直に言うとその地元の歯医者さんにはあまりいい思い出がないので「これは病院選びを失敗したんじゃなかろうか」と思いましたね。
しかし、それは杞憂でした。
健診をしてくださったのは、もはや一目見ただけで絶対優しい人だと分かるご年配の先生と、物腰柔らか~な助手の方。
もうね、歯のチェックをしている間、逐一褒めてくれるんですよ。
「しっかりお手入れできてるね。虫歯ゼロだよ~」
「うんうん、いいね。この辺もキレイだ」
「普段のお手入れは何を使ってるの?歯ブラシとフロス?すごいじゃん~完璧だよ~!」
大人になってから、こんなふうに手放しで褒められることなんてそうそうない。
しかも、歯が綺麗に磨けているだとか虫歯がないだとか、そんな簡単な理由で。
その日から、その歯医者さんは私の推しになりました。
健診に行くたびに先生は変わらずべた褒めしてくれます。
子どもをフッ素塗布のために連れて行ったときも、子どもだけじゃなくて親の私まで褒めてくれた。嬉しい。
今まで億劫だなぁと思っていた健診も、毎日の歯磨きの結果を披露しに行くんだと考えると少し楽しみだったりします。
歯磨きが面倒なのは相変わらずですが、歯を磨く理由のひとつに「先生に褒めてもらえるから」が加わってモチベーションが上がった気がする今日この頃でした。