「プラダを着た悪魔」初見感想

X(Twitter)で、

「プラダを着た悪魔では真実味を出すために、本物のブランドを使用した。総額100万ドル(今で1.5億円)。衣装はチャリティーオークションに出された」

と見てから、ずっと気になっていました。

さっき初めて見て、終わり際のかっこよさとで、胸がいっぱいです。
「読了感」という言葉を使いたいのですが、映画ですもんね、なんていうのがピッタリなんでしょうか?

ストーリーのネタバレになってしまうかもしれないので、未鑑賞の方は閲覧をお控え頂き、ぜひサブスクで見てください。(アマプラとネトフリにはあります)


普段、映画はあまり見ないですし、感想文は小学生レベルで止まっているのですが…文章が上手くなりたいので、書いてみたいと思います。



「プラダを着た悪魔」のタイトルは昔から知っていて、タイトルからなんとなーく「暗い話なのかな?」という印象を持っていましたが、いい意味で裏切られました。
暗くない!
むしろ、ガリ勉芋娘が、悪魔に影響されて、麗しいバリキャリ女子に変身する、シンデレラストーリーでした。

「着てる服で女の子ってほんまに変わるなぁ」と言った感じ。
アンハサウェイですから、元から顔がいいのでかわいいのですが…
あのアンハサウェイですら、着るものでこれだけ印象が変わるのか!!と、爽快感すらある変身ぶりでした。
最初はガリ勉でオシャレに興味が薄いので、妙に寸胴に見えるセーターに全体的にもっさりした髪型で、ちょっと子どもっぽい印象。
そこから髪整えてシャネルやヴィトンを着たら周りからの評価も仕事への姿勢も変わって上品で美しく変わっていくんです。
同じ女として真似したくなりました。
真似するには100万ドル要りますが(笑)

衣装の詳細の記事を見ていると、プラダよりシャネルの方が着てる印象ありますね。
シャネルは「働く女性のためのブランド」でキーワードの中には「自立と反逆精神」があるほどですから、この主人公の最初の戦闘服にはピッタリ。解釈の一致です(笑)

仕事人間になるにつれて、衣装も華美になり、魅惑的ではありますが、変身前の恋人や友達からは「前の方が良かった」的なことを言われてしまうシーンも。
ここは友達の気持ちもわかるなぁ、と思いましたね。私も学生時代からアニメの話ばかりしていた友達が、ある時からブランド身に纏い始めたときの一抹の寂しさを感じたので…

でも最後、「もう着でいくところがないからもらってくれない?」と衣装を手放します。
ラストシーンの衣装は、垢抜け前を彷彿とさせるカジュアルさと、洗練された品の良さで、センスよくまとめられていて大人っぽい!
ちょうどいい抜け感が1番オシャレですよね。

この変化のすべてのきっかけになるのは、プラダを着た悪魔「ミランダ」!
ファッション界を牽引する業界の超大物編集長として、プラダのバッグ片手に颯爽と事務所に登場する姿は、まるでモーセの滝…畏怖の念が湧きます。
怖い上に理不尽です。
アンディはミランダの第二秘書として働きますが、早口の指示にマイルールがたくさん。
「カルヴァンクラインのスカート10着持ってきて」と言われて、どんな?と聞くと「そんなこと聞かないで」と…いやいや!新人流石にわからないですよそれは!
1番やばいのは「ハリーポッターの発売前の原稿を持ってきて」ですね。
要求の無茶振りはかぐや姫レベルです。でもその圧倒的センスと、妥協を許さない徹底的な仕事ぶりから、部下たちからは尊敬されているようでした。

仕事人間というよりも、もはや仕事に魂を売った女なミランダの生涯には、輝かしい功績の裏で、やはりプライベート面に暗い影が落ちていました。
離婚に次ぐ離婚。幼い娘たちに時間を無理矢理作っていても、朝から晩まで続くハードワークの中では限界があり、負い目を感じるのかひたすら甘く接していることが印象的でした。

そんなミランダの無茶振りを1つづつ叶え、アンディは徐々に信頼を勝ち取ります。
距離が近づくにつれ、アンディはミランダの抱えるプライベートの問題を知ることになり、同時に自分自身の恋人との関係が崩壊寸前なことと重ねて共感するんですね。

だからこそなのか終盤のシーンでの決別が起きたんだと思います。

ミランダ: 「あなたは私に似てるわ」 「人が何を求め 必要としてるかを超えー」 「自分のために決断できる」 アンデイー: 「私は違います」

最初このシーンを見た時は、アンディが謙遜で私は違います、と言っているのかと思いました。
ですが、改めて感想を書きながら考えてみると、ファッションという悪魔に取り憑かれて家庭崩壊しているミランダの選択を、アンディ自身も選ぼうとしていることに、「私と似ている」と言われたことで気がついてしまった。
だから、悪魔にはなりたくない、とい う思いで「私は違います」とはっきり口にしたのだと、今の私は解釈しています。

その後、憑き物がとれたように、仕事を離れ、本来目指していたジャーナリストの道へ進みます。
アンディは恋人や友人から目を背けていたことに気づいたことを謝罪して、再構築を模索。
華やかな衣装は手放して本来の自分へ戻っていきますが、ミランダの元で磨かれたセンスは確かにアンディの中に根付いていました。

「プラダを着た悪魔」は、怖い話なのかと思っていたら、2人の女性の生き方を描いた作品でした。
成長していくアンディも良かったですが、ミランダも超かっこいいですよね。
特に終盤アンディとタクシーで話した後、降りる前にサングラスをかけて微笑むところなんて、超しびれました!
確かにミランダのような人生は、恐ろしい!でも、修羅の道を覚悟決めて生きてるミランダは、女として憧れずにいられないです。大好き。


衣装の一覧の記事見つけました!⬇︎

やー!すごい!
全然気づいてなかったですけど、ヴィトンとかも出てたんですね。
ストーリーを追うので精一杯でしたが、衣装を見るためだけに2回目見るのも、めちゃくちゃありですね。


もうすでにもう一回見直したいですが、姉妹作の「マイインターン」という作品も気になるところ。

何回見ても楽しい作品と評判だった「プラダを着た悪魔」は、働くすべての女性に強いインパクトを残す名作中の名作でした。

続編の噂もありますので、映画が来たら映画館いっちゃおーとおもいます!

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