「あなたとはもう働けない」と上司に言われて左遷された話
挑戦する気、さらさらなかった!
人生何があるかわからない。
3月28日、5年連れ添った上司に
「あなたとはもう働けない」
と言われて、突然異動が決定!
左遷だ!
原因は、人間関係のトラブル。
私の後輩を傷つけた取引先のおっさんに、人前でブチギレたところ、INFPでHSPの上司の琴線に触れ、「感情的になるようなことが今後もあるとやっていけない(泣)」とのことで。
取引先のおっさんには謝る気は一切起きないけれど、板挟みにしてしまった上司にはさすがに申し訳ないな、と思った。
上司とは長い付き合いで、恋バナも推しバナもする仲良しだったから、そこまで言われてめちゃくちゃ傷ついた。
それに、上司の一言で今までいて当たり前だった社会的立場が一瞬でなくなるということに、衝撃を受けた。
そうか、社会人というのは、だから上司に取り入るのか、と。
地面が崩壊するような心地で、しばらく生きた心地がしなかった。
自分への自信は根こそぎなくなったし、早く死にたい~と思うレベル。
傷心のまま、実家に帰ってその話をしたら、
母から「あんたはいつかやると思った」と笑われた。
「お母さんも、仕事してた時許せないことがあって一回めっちゃキレたよ。血筋やわ」とか。
彼氏にも話した。
「取引先にキレるのはやらかしたな」
と、ちょっと厳しめ。おい、慰めろ(笑)
「いい機会やし、転職活動頑張れ!」
「俺は、味方だから」
と背中を押された。
深めの自信喪失をしていたからこそ、こんなダメな奴のこと、最後まで味方してくれる人の貴重さは身に染みた。
やっぱり、仕事の仲間は、仕事の中までしかなく、家族・恋人は特別な縁なのだと。
大失敗して、失ったものも大きかったが、だからこそ本当に大切な「身近な人」に気が付けた。
4月2日に左遷先が言い渡され、午後にお世話になった取引先にメールを送って爆速引継ぎ!
いい終わり方じゃなかったから、花束も何もない、あっけない終わりだった。さすがに、5年続けたことが今日の一日で終わってしまうのか!とかなりショックで泣いて泣いて。
インスタのストーリーで「5年間頑張りました」とか投稿したりした。(笑)
4月3日には、今まで縁もゆかりもなかった、「買取」の世界へ飛び込むことになった。
チャレンジするはずのなかった、チャレンジが急に始まった。
うっかり人生リセットボタンを押したような気持ちだ。
立場は悪いのに、環境がガラッと変わって妙に晴れやか。
結果として、左遷のはずの異動は、ため込んでいた運を全部使ったのか、と思うぐらいに、いいことづくめだった。
元々の部署では、5月に通勤時間6倍になる場所に移転を予定していた。それがなくなって、一番家から近いところが職場になった。
それだけではない。
5年間、超ウルトラ赤字部署に所属していた。
商品を開発して、売れたらいいが、売れないものは在庫になり、管理が煩雑になり、結局破棄してマイナス100万円とか。
売上は毎年2倍ペースで伸びていたけれど、出費は4倍ペースで増えていて、結局、マイナス2000万円とか。
もちろん、ボーナスも昇給もなく、ただ日々の業務を120%の力でこなして、赤字をもたらしていた。
ところがどっこい。
買取部署は、在庫がない。断捨離は最近の流行だから、あっさり利益が出る。
左遷先にもかかわらず、私は初めて「報奨金」をもらった。
なんということでしょう。
でも一番は、前部署で底をついてしまった自信があっという間に返ってきたこと。
前部署は、様々な情報を爆速で処理して、頭も体もフル回転で、新しい取引・システムを1回で覚えて運用しないといけなかったりした。
無茶苦茶だったが、社会人としての戦闘力は気づかないうちに爆上げされていたようだ。
買取部署に入ってから、1か月で私はものすごく評価されるようになった。
仕事を覚えるのが速いのは鍛えられているから当然で、「なんでも屋」として接客もしまくっていたので、初対面の人間に気に入られる技も磨かれていた。
次に引き継げるように、教えられた仕事はマニュアル化してグーグルスプレッドシートにまとめ、ネット戦略など率先して立てた。
あっけなく、頑張ってきた5年間が崩壊して、なくなってしまったと思っていたけれど、私の体にちゃんと経験が身についていたことに気づくことができた。
社長にも「失敗をしたスタッフをその後どこで評価するかというと、そのあとの行動を見る。〇〇さんは、異動されてから2か月で、スタッフからのいい声しか聴かない」
「前部署が逆に今、ダメージを受けている。それだけ頑張ってきてくれたことに気づかされた」
と評された。
離れたからこそ、自分自身分かったことも、人にわかってもらえたこともあったのだと思う。
買取の仕事は楽しい。
自社商品を売るとなると、自分の知っていることを人に話すだけだけれど、買取はハイブランドや宝石、骨董品に古銭に切手に、幅広く自分の知らないものがやってくる。
偽物もめちゃくちゃくる。
騙されないように、適正価格を提示するためにも、常に最新の商品知識を学ばなければならない。
面白い。
自分の世界や、物の見方が変わっていって、ドキドキする。
挑戦をしようとしてしたわけではなかった。
でも、新しい環境に来れて、挑戦させてもらえて本当に良かったと思う。
いろんな人から「今の方がいい顔してる」と言われるようになった。
この8月から、店長になった。
まだまだへっぽこで、勉強しないといけないところは山ほどある。
がんばろう。
やらかしたことは、反省しつつ、でも前向きに謙虚に楽しく働こうと思う。
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