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長く、大切に
夏に買った小さめのカッティングボード。
とても気に入って、大事に使っていたつもりだったのだが、
ひと月くらい経ったころ、木目が浮いているのに気が付いた。
浮いているのと反対の面を使えばいいか、と。
少し残念だったけれど、まあこの状態をキープで大事に使おうと決めた。
しばらくすると、その浮いた木目が原因で全体的に反ってしまっているのに気が付いた。
平らなところに置くと一目瞭然。
さすがに使いづらくなってしまった。
買ったお店に相談して、何か良い手入れ方法でもないものか訊いてみようかなと思い始めたものの、面倒くささも発動。
我ながら本当にダメな奴だ。
それからふた月が経った頃か、漸く現物を持ってお店を訪ねた。
これこれこうで、、と経緯を話すと、
「ちょうど明日、製作者の方に会う予定があるので相談してみましょうか」と。
お言葉に甘えて、しばしカッティングボードを預けることにした。
結果、やすりをかけるなど、製作者の方が手入れしてくださるとのこと。
とても申し訳なかったけれど、とても有り難かった。
今日、そのカッティングボードを受け取りにお店を再訪した。
それはそれはきれいに生まれ変わっていた。
長く、大切に使って欲しいという気持ちと
長く、大切に使いたいという気持ちが重なったように感じた。
丁寧に作られて、自信を持って売られているからこそだろう。
人の思いを感じるものは、使う喜びも生む。
大事に生み出され届けられたものを使う喜び。
何か誇りのようなものにも似ている。
買った時からとても素敵なカッティングボードだったけれど、
ますます素敵になって帰ってきた。
末長いお付き合いをよろしくお願いします。