ピアノじまい①
実家の売却が決まりそうである。
18年前に父が亡くなって以来、母と弟の二人暮らし、母と弟家族の同居、そこに出戻りの私がしばらく加わり、やがてみんな出てゆき、最後は母が一人で住んでいた家。
母が亡くなって3年。
どうしても捨てられないものを一部屋にまとめていたが
そこもいよいよ空にしなければならなくなった。
私にとっての大物はピアノである。
確か25歳のときだったか、実家を出てからは
めっきり弾く機会も少なくなったけれど、
8歳の時に買ってもらって大学の時までがっつりお世話になったから、手放すとなると気持ち的にもすんなりとはいかない。
しかし、残された時間はそう多くない。ひと月くらいだろうか。
あまり悠長なことも言っていられない。
私はピアノと一体どんな形でさよならするのか。
自分でもまだわからないこの個人的一大イベントを「ピアノじまい」と称してnoteに残してみようかなと思う。
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