戦後を生きる、くま五郎とクマーベル
こんにちは、あけみひよこです。
くま五郎とクマーベルのファウンダーをしています。
毎週土曜日21時〜0.01ETHでオークション形式で
1枚絵を出しています。
くま五郎とクマーベルは、かつて植民地の奴隷のような扱いを受けて暮らしていました。今は亡命に成功し、うぇぶすりー共和国で平和に暮らしています。
だからといって過去のつらいことが消えるわけではない。嵐が過ぎ去ったあとでも、心が凪になるとは限りません。
心も新しい世界に踏み出さなければ、過去は過去にはならないのです。
くま五郎とクマーベル「戦後を生きる」
二人はようやく歩き始めました。
花は咲き、空は青く、本当になんてことのない一日です。
はじめてのブランコです。茶色ぐまにいじめられるから、ブランコなんて乗ったことがありませんでした。
「こんなにブランコって楽しかったんだ」
クマーベルは子どものころを思い出していました。
小さかった自分にこの体験をさせてあげたい、でももう大人になってしまった、とクマーベルは思いました。
元気がなくなったクマーベルを見て、くま五郎が、「と〜〜〜〜〜〜い!」と変な声をあげて、滑り台をすべりました。
クマーベルはくま五郎のすべる姿をのぞき込みました。
「大人になったから、くま五郎とこんなに楽しく遊べるんだ。大人になって良かった」
と、思い直すことが出来ました。
二人は、向かい合ってシーソーをして遊びました。
こんな毎日を過ごせて、僕は幸せだとくま五郎は思いました。
つかのまのお休み。まだまだくま五郎には農園の収穫の仕事があります。
でも、クマーベルがいるから頑張れる。
クマーベルも、くま五郎がいるから私は楽しい。
二人は心の中でそう思いました。
あとがき
人生の嵐は、過ぎ去ったともトラウマとして残ることがあります。
本当は解決したいけれど、心の傷として残ったまま、お互い寄り添って生きられれば、心の痛みを感じず経験をしたことのない人よりも強いのではないかと時々思うのです。
くま五郎とクマーベルのように静かに、ゆっくりと、心を癒やしていってもいいのです。