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計画通りにいかないこれからをどう生きようか【スロウトレイン】

幼馴染に「ずべこべいわずに観ろ!!!」と言われた新春ドラマ「スロウトレイン」を観ましたよ。

交通事故で祖母と両親を亡くして以来、3姉弟でやってきた鎌倉住みの「渋谷家」。23回忌を終えたところで次女が「釜山に行く!!」と突然渡韓宣言したところから物語がどんどん動いていく「家族」をど真ん中に置いたドラマでした。

脚本があの野木亜紀子さんと聞いて気になってた作品でしたが、生憎1月2日はとんねるずのスポーツ王を観る風習があったので見逃し配信するか〜と気ままに思ってたんです。けれども幼馴染の勢いと徐々に作品に対するネタバレがタイムラインに現れてきて「うかうかしてられんな」とおもったので夜な夜な見逃しを観てました。

総じて観てよかった…これに尽きます。

時々いまの自分に刺してくる台詞があったりして頭抱えそうになりましたが、この新年の余白があり余るときでよかったかなと思った次第です。

というのも次女のみゃーこのように「どんなに計画してその通りに進めようとしてもいつ死ぬかわからない」な考えがうっすらあってまだ気ままに一人でいたいと思ってたからなんですよね。世界をみたいとかそう大それたものではないんですが、やりたい、みたいとどんなに些細なことでも思ったらできる行動の軽さをまだ持っていたかったんです。

体力的にも時間的にも環境的にも問題がないいまの状況でとことん突き詰めてやってれば、いつかライフステージが変わったときに後悔ないのかなと思ってたし、人っていつなにか起こるかわかりませんからね。だったらそのときの感情は大切にしたいから好きになった京都に何度もいくし、実家に引きこもって本読むなり映画見るなりやるわけです。

そうやって気ままに過ごしてっていつライフステージが変わるか分かりかねてますが、好きに過ごしていて一人で生きてくことになってもそれはそれで人生だな~と先々のことはあまり考えずにいたんです。

けれども、この「スロウトレイン」は唐突に刺してくるんですよ。
フリーの編集者として活躍する長女が担当する作家に「マッチングアプリやったらどうか」といわれいろんな事情がかさなってアプリをきっかけに数人の男性と会うんですよ。

そのときに結婚願望のある男性が長女に対して「あなたは一人じゃないじゃないですか。一人で生きていけるって、ひとりじゃないから言える」って何気なく言うんですよ。

この男性は人と関わらずにできる職に就いてて、あまりにも喋らないから宅配の人にかける「ごくろうさまです」を言う事さえできないと。対して長女は、フリーの編集者ではあるものの出版社の関係者や担当作家、さらには家に帰れば同居する弟がいるときました。一人でいいとは言いつつも男性とは対照的で日常的に人に囲まれてるんです。

そう思うとわたしの立場ってこの長女なんですよね。全然一人じゃないんです。

出社すれば先輩も後輩もいて誰かしらと喋るし、定期的に会う友人がいるし、用があれば帰る実家には親と近くに住む兄夫婦がいる。人に囲まれながら一人で好き勝手過ごしてるわけなんですよ。一人で気ままに生きてますがとりわけ「寂しい」感情がないのは明らかな孤独、一人で生きるではないからなんですよね。

だから今のような頼れる人や日常的に過ごす環境がない状態で今のように一人で気ままに生きれるかというと想像はできないんです。もしもは一人でいいか〜とは思いましたけど、それは本当の意味での「一人で生きてく」ではないのでドラマ観て考えちゃうわけなんですよね。困りました。

「家族」から派生して、これからの時代における生き方を考えさせてくれる作品を年が新たになったタイミングで放送してくれるとは思いもしませんでしたね。自分が勝手に刺さっただけであって、作品自体はふんわりといろんな生き方の方向性・考えを見せてくれて改めて考えるきっかけにもなりました。

さすが野木亜紀子先生脚本ですね。「どうすっかな人生〜」とちょっと目を逸らしてた部分を見つめる機会になりました。

悲観的にはなってないですがTVerでまた見逃し配信観てじっくり考えるのもありかなと思っていました。自分の人生なので焦らずゆっくり考えます。



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真
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