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子どもに突然とんでもなく大きなテーマをぶつけられた話。 絵本『だいじょうぶ だいじょうぶ』

「おかあさん、○○くん(長男)、おおきくなったら、
くるまいすにのる。」

4歳長男の突然の発言。
足にも、体力的にも、特に異常も発達の遅れも指摘されたことはない子です。

私「なんで?」

長男「だって、あるくのつかれちゃうかもしれないから。」

…?????
歩くの疲れるから車椅子?????

言わなきゃいけないことがいっぱいあるような、
でもその言葉選びがとても難しいような。

なので、どこから会話を広げたらいいのか、とても戸惑った私。

会話①
私「○○くん、車椅子は、歩くの疲れた人が乗るんじゃないで」

と言ったものの、
果たして本当にそうなのか?自問自答が始まる…

ご高齢で足腰が弱って車椅子に乗っている人は、
これまでの人生頑張ってきて、もう「歩くの疲れた人」とも言えるんじゃないか。

答え、迷宮入り。

会話②
私「歩くの疲れるからって車椅子乗っても、手で車輪まわさないといけないよ。それも疲れると思うけど…」
(電動式の車椅子があることは知っていますが言わなかった)

長男「じゃあ、だれかに、おしてもらうとか」

…いつまで自立せんつもりじゃ!バカタレ!!笑
と思ったけど、ここは説教する場でもないような。

これも、迷宮入り。

会話③
私「○○くんは、しっかり歩いたり走ったりできる、強い足があるよ」

長男「○○くんのあし、つよくないねん。よわいねん。」

私「お母さんだって、そんなに足強いわけじゃないけど、歩いてるで。」
「疲れたら休む。休んだらまた歩く。それで疲れたらまた休む。…それでいいんちゃう?」
(↑我ながらいいこと言ったと思った。笑)

長男「でも○○くんは、そんなにあるけへんねん。」

…この辺まで来て、ようやくわかった。
長男の発言の根っこにある気持ちは、
「不安」であると。

そこに車椅子という言葉がくっついてきたものだから、対応にアタフタしたし、
長男の気持ちが見えにくくなっていました。

結局、
「大丈夫、大丈夫◎」
「歩いて疲れたら、休めばいいだけ◎」
「大きくなったら、もっと強くなるよ!」
「大丈夫、大丈夫◎」
と何度か言ううちに、気持ちが落ち着いた長男。

よかったよかった。

*****

「だいじょうぶ だいじょうぶ」

何を根拠に「大丈夫〜♬」なんて言うねん!と思ってしまう私もいますが笑、

根拠がなくとも、理由がなくとも、
だいじょうぶ だいじょうぶ の言葉を
たくさん浴びて育つことは、
子どもの心を豊かにするのかもしれません◎

「好き」という気持ちに、理由も根拠もないのと同じように、
「大丈夫」だって、別に理由も根拠もなくたって、
その言葉を身近な人にたくさん言ってもらうことで子どもが安心できるなら、
それだけでもう十分◎

何かと不安の強い長男、
「大丈夫」という言葉を、
もう少し意識してかけてあげたいなと思いました。

この絵本の中で、「ぼく」は、

なんだか、このまま おおきく なれそうに ないと、
おもえる ときも ありました。
本文より

と言っているところがあって、

そんなこと考える子どもはおらんやろ!と
最初に読んだとき、勝手ながら思っていました。

…が、我が子がまさにそんな子どもだった。汗

長男、4歳にして、事が起こる前から、
〜〜になったら??
……しちゃったら??
と心配ばかりするのです。

そんな長男に、
やる前からウジウジ心配するな!!
と、私も夫もイライラしてしまいますが笑、

必要なのは、ウジウジ心配性なのを無理矢理直そうとすることじゃなくて、

心配な気持ちに寄り添うことと、
寄り添った上で、大丈夫大丈夫◎と励ましてあげること。

そんな、いたって普通のことに、
今更ながら気づかせてもらいました。

*****

話は戻って、車椅子に関して。

以前に一度、長男と一緒のときに
車椅子に乗った人を見かけることがあり。

「くるまいすやー!!!」

と大きな声で言う長男を、後で諭したことがありました。
車椅子に限らず、自転車でも、車でも、
大きな声で指差して言ったら、
乗ってる人はびっくりしてしまうよ、と。

それが正しかったかどうかは、わからない。

自分も子どもも、五体満足で生まれ育っていることに、大きな感謝はあれど、

じゃあ、そうじゃない人が可哀想で不幸なのかと言うと、
それは全く別の話。
でも、だからといって大きな声で指差すのは、やっぱり違う気もする…

学校じゃなくて、家庭だからこそ、
どういうふうに声をかけるのが良いかなと、思案中。

正解は、ない。
間違いは…あるかもしれない。

突然子どもたちにぶつけられる、
すぐに言葉が出てこない、世の中のあれこれ。

親として、いろいろ試されている気がします。汗

*****

長男がこんなことを言い出したのは、
発熱で体が弱っていたこともあったと思います。

家族で出かける予定を、
長男と私はキャンセルして、病院へ。

病院の待ち時間にいろいろと考え、整理できたかな、と思って帰宅したら。

家の窓、ほぼ全部開いてた…汗

ちーん。。。

*****

小さな幸せがあふれる毎日でありますように◎

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