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【台詞集】小説『明鏡の惑い』第八章「湖の騎士」より
ユウ、よく来たな。今日もひとりなのか?
動物であれ植物であれ、自然を観察するのは面白い。
いずれはユウにも漕ぎ方を教えてやろう。いろいろな漕ぎ方があるからな
これはねえ、うんと珍しいお茶だよ。唐の国のお茶だよ。飲んでおゆき
おふたりとも引っ掛かったわね。ロクちゃんが言うのは、お茶菓子のない空っ茶ってことよ
ユウちゃんは絵を描くのが好きか? それとも字を書くのが好きか? まあそんなことはどっちでもええ。どっちでもええし、どっちもええ。
いっときでも直に自然と触れ合って生きようと思えば、当然こういう危険もある。毒草を見分けられない人には死が訪れる。それは自然の掟なんだ。
この滝の画面は明らかに設計ミスだな
何だと! おめえは俺の言うことが聞けねえちゅうのか! 勉強でも運動でも一等になるぐれえの気概がなくてどうするちゅうんだ! そんなことじゃ駄目だろう! 駄目だろう! 駄目だろう!
おめえの与太息子の性根を叩き直せ! 叩き直せ! 叩き直せ!
お願いだから野球部に入ると言って! 野球部に入ると言って! 野球部に入ると言って!
ねえ、ノリくんはどうしていつもぼくなんかと遊んでくれるの? ぼくがお祖父様の、浅間観光の永久名誉顧問の孫だから?
ユウはきっと、白樺の枝がふるえ始める前から、風の思いを知るような子供だ。
俺の言葉を忘れないために、この剣を受け取れ。弱くあれ悠太郎。弱く優しくあれ。その弱さを守り抜くためにだけ、強くなれ……
本当に、本当にノリくんは湖の騎士なんだ――。
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