【麒麟がくるレビュー・2軍】その25 「羽運ぶ蟻」見る義昭
今回じーちゃん復活。でも、なんと今回はエルが事情で欠席。
全く、皆勤賞は私だけかよ!
最近「話すことがウケてる(こともある)よ」と言ったら、
「えへへー」と照れる82歳のじーちゃん1人で感想述べていただきます。
■蛸づくしを食べて、おかわりしましたっ。
どうしてそうなるかなぁ。
私が電話取材する目的を知りながらも、ついついその日の夕食の会話になっちゃうじーちゃん。
・たこがおいしかった
・蛸づくしで幸せ
・蛸の三杯酢で食べた
・蛸のさしみも食べた
・吸盤はさっと湯を通して食べた
・ご飯お代わりした
だそうです。
最近食が細くなって痩せてきた、というじーちゃんですが、お代わりできたのが嬉しかったらしい。
■観葉植物が好きな覚慶は、ええ将軍になる!
じーちゃんの判断では、覚慶は足利義昭となり、いずれ素晴らしい将軍になるそうだ。(覚慶とは、還俗して足利義昭になる前の僧侶としての名前)
「なんで?」と尋ねる。
「テレビをパッとやったら、覚慶が番組に出ておった。普通の服装で」
どうやら大河ドラマとは別に、NHKで覚慶/足利義昭役の俳優・滝藤賢一が観葉植物について語るような番組があったそうな。
「覚慶は着物は着とらんかったよ。シュッとした服じゃった」
「観葉植物にすごい詳しい人なんじゃ」
「しかもアリを見て、いろいろ考える人じゃ」
「それで?」と聞く私。
「じゃから、わしは覚慶はいい将軍になると思う。植物を大事にする人は、ええ人じゃ」
これが言いたかったのか。
じーちゃん82歳。
自宅の庭を畑化させて、いろんな野菜や果物を山ほど作り、花も大好き。
植物をこよなく愛する一介の老人である。
■へへへ。光秀は即答しおった
織田信長が
「わしに仕えんか」
と言ったのを、明智光秀がかなり即答で断ったのが、嬉しくてしょうがないじーちゃん。
「あいつ(光秀のこと)は何を考えておるのかのう。へへへ」
そのあとで信長と光秀が、斎藤道三が目指せと言っていた「大きな国」について意気投合するのだが、それもじーちゃんに言わせればこういうことだ。
「信長は、本当はまだ光秀に来て欲しいんじゃ。じゃから、光秀に話をうまく合わせておるな。気を使っておる。光秀も信長をうまくノセておるワケじゃ。ははは」
どうやら、じーちゃん的には光秀がいつ信長を暗殺してもいい準備が出来ている様子。
いや、じーちゃん。光秀が信長を殺るのは、まだ先のハナシだよぅ。
まずは信長に雇われてからだよ・・・。
■駒と今井宗久に心を乱すじーちゃん
「駒ちゃんの出てくる場面は、ちょっと時間待ち(時間つぶしの意味)みたいじゃな」
といっちょ前に皮肉っぽくいうじーちゃん。
普段はわりと誰にも優しい彼も、駒ちゃんにはちょっと辛辣。
それでも彼女のビジネスの成功については、一目置いている様子だ。
「彼女はスゴイネ。もう社員があんなに増えておる。それに比べてわしは株の調子が・・・」
結局駒ちゃんの薬ビジネスが成功しつつあるのがちょっと羨ましいらしい。万年株で損しているじーちゃんは、小娘が簡単にビジネスに成功しているのが悔しいのか。
あと、NHKさん。
じーちゃんにとって今井宗久の登場は、ただややこしいだけです。
彼の脳内で千利休とごっちゃになって、
「あれは時代が少しおかしくないか?」
などと、多少の正しい知識が邪魔して(千利休は豊臣秀吉の時代にすごく活躍する)もうわけがわかっていません。
もうこの時代の大河ドラマは、信長、光秀、家康、秀吉あとチョロチョロ2、3人くらいで話を単純化しないと、長寿社会の日本でウケなくなるかも。
■おわりに
じーちゃんのとりとめのない感想を並べて書いただけの今回になりましたが、毎回似たようなものかとも思い、片腹痛い。
彼はそれでも淡々と「来週はちゃんと観ます」「ノートも取ります」と約束してくれた。
「最後に何か言い残したことは?」
と尋ねる私。
いや、これは遺言のことではない。
ドラマの感想、という意味である。
じーちゃんが、ふと口にした。
「そういや、今週は帰蝶を見なんだのう」
じーちゃん、帰蝶はコロナによる放映中断より再開してから一度も登場してません!
だから私はね、猛獣使いの苦労が少しわかる気がするんだよ。