【麒麟がくるレビュー・2軍】 その22 「京よりの使者」来たで。
いきなりバッドニュースで申し訳ない。
2軍レビュー再開した一発目から、じーちゃん欠席です。
ちょっと調子悪くて。
高齢のじーちゃんなんで、どうか勘弁してやってください。
本来、82歳の生粋の日本人のじーちゃんと、数え年12歳の日本人とスペイン人ハーフのエルがする『麒麟がくる』レビューもどきなんですけど。
というわけで、エル頼んだわ。
前回の第21回目エピソードは、「桶狭間の戦い」であった。
織田信長が、今川義元に勝利して大金星を挙げたことで知られる有名な戦いだ。今回は、それから4年経った頃の話となった。
さあ、エルくんは久しぶりのドラマをどう観たのか。
期待して(っていうか、他に聞く相手もおらん)前回のおさらいをしながらすがるように感想を求める私にエルは遠い目をしてこう言い放った。
「前の回はさぁ、なんかサムライがジャンプして強いおじさんを殺してた*よね。それしか覚えてない」
(*桶狭間の戦いで織田方の毛利新介が今川義元を討取った件)
オレ、WeirdなFeelingなんだよね
エルは続ける。
「久しぶりに麒麟観たけどさ、ほんとに前のことあんまり覚えてない。まぁ急に大昔のハナシを観てもさぁ、なんかオレ、ちょっとWeirdなFeeling(ウィヤードなフィーリング/変な気分)なんだよね。ついて行けない。生きている世界が違うし、オレ若いし」
なによ、それ。だってドラマじゃん。そりゃ世界も違うよ。
てか、これまで21回一緒に愛情持ってドラマ鑑賞していたんじゃなかったっけ。
『麒麟がくる』への愛の欠片もない言いぐさである。冷奴、いや冷たい奴。
エルより将軍・義輝へのアドバイス
どうやらエルの冷たい態度は、あのカッコ良かった将軍・足利義輝が三好長慶という武将に畿内の実権を握られ、かなり落ち込んで、自暴自棄になっていたことが気にくわなかったらしい。
よく聞けばエルにも意見があったのだ。
ドラマではこうだった。
武士のトップなのに、一介の牢人にすぎない明智光秀に相談した将軍・義輝。「新興勢力として台頭してきた織田信長を頼れ」という光秀の提案にも即決でOKした。
それが短絡的すぎて納得できない様子のエル。
私は
「じゃあ、エルが将軍・義輝へアドバイスしてよ」
と頼んでみた。
エルは真剣に答える。
「将軍はミヨシ(三好長慶)に負けちゃうから、嫌なんでしょ。もし将軍が信長にヘルプ頼んでも、そのあとはまたミヨシと同じだよ。信長が将軍をコントロールすると思う。だから、将軍は自分のパワーでやらないと。頼っちゃダメ」
やだ、何その意見。めっちゃ真理やん。
史実としては義輝はもうすぐ死んでしまい、代わりに弟の足利義昭が信長に助けられて将軍となる。ところが、信長は義昭を利用するだけしてあとはコントロールしようとしたため、その後義昭と信長は決別してしまうのだ。
まさにエルが言った通り。
もちろんエルは史実を知らないが、それが読めていたのか。
何よぅエル。あんた天才? (←親ばか。日本史バカ)
エルによる主人公・明智光秀についての考察
当然ながら我々は、主人公の明智光秀の現在の境遇についても深くディスカッションした。
私「ねーねー、どう思う? 光秀の今」
エル「なんかすごい貧乏。光秀の家の穴のあいた紙(障子紙のこと)の上からシールをいっぱい貼ってたもん。ま、子供たちに勉強を教えてりゃ、死ぬことはないし、サムライじゃなくてもこれでいいんじゃない? たまに将軍に会えるのってそんなにスゴイの? 戦わないから全然カッコ良くない」
私「はい・・・」
今回注目の人物たち
さて気を取り直し、ここではエルが注目するドラマの登場人物たちへのコメントも紹介したい。
【近衛前久】
本当はいい人だと思うけど。仕事には厳しいね。顔がいつも怒ってるみたいで、そこのところは『キングダム』と一緒だね(エルは映画の『キングダム』で、俳優・本郷奏多が出ていたのを覚えていた)。でも好き。
【東庵先生】
もう、おじいさんだよ。おじいさんになるとね、子供みたいになっちゃうものなんだよ。そういうおじいさん知ってるもん。(←絶対じーちゃんのことを考えてる!)
【松永久秀】
好き。なんか可愛い。伊呂波太夫にノーって言われて可哀想。
この人はね、いい人なんだけど、悪い軍団(将軍義輝をいじめる三好長慶の家臣ということか)に入ってるだけなんだと思う。
おわりに
今回はじーちゃんが欠席していたので、とっても残念。
根性のない老人なので、病気がちにならないかと心配だ。
なんとかエルに支えてもらわないと、この投稿も成立しなくなる。
しゃーない。じーちゃんの代わりに強力なピンチヒッター考えるか。
エルよ。今後どうなるのでしょうか、答えておくれ。
「えっとね。『麒麟がくる』はまた始まったけど、3週間くらいしたらコロナでまたダメになります」
ええーっ。マジですか。