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10年をふりかえる はじめての藍染教室

公民館長を引き受けて最初に取り掛かったのが藍染教室の準備でした。公民館のテラスに、45リットルのバケツ2個にインド藍液を作り、梅雨明け頃から初秋まで、いつでも藍染が体験できるようにしました。

2015年の夏、最初は子供会の夏休みの体験学習として開始しました。その後、大人たちにも声をかけ、サロンや仲の良いお友達グループなどに利用していただきました。未就学児から高齢者まで、一生懸命に作業を進め、色の変化に驚き、同じように喜ぶ姿を見ることができて、とても嬉しかったし、思わぬ発見もありました。

2015年度の、あかさき地区公民館だよりから、藍染教室の記事を集めてみました。

 ▶︎ 2015年7月29日 田井・指杭 子供会藍染教室

子供達のはじめての藍染教室。大きいハンカチを染めました。

子供達と一緒に、お母さんたちにも同じように染めていただきました。自由に考えて欲しかったので、道具の使い方と、手順だけ教えて、デザインは各自に任せます。白いハンカチを広げて、各自、黙々と模様を考えています。

さっさと進む子もいれば、いつまでもハンカチが真っ白な子もいますが、困った時はアドバイスしながら、ゆっくり見守ります。みんなちがって個性的で、すっごく面白い作品がたくさんできました。

我慢できないだろうと思っていた3時間、みんなの集中力には驚きです!小石やビー玉を使って輪ゴムで縛る方法と、たたんで割り箸で挟んで絞る方法とたった2通りの染め方ですが、こんなにいろいろな個性的な模様ができるのか〜と、ビックリしています。

 *この記事を書いているさなか、「田井子供会の活動休止」というお知らせが届きました。そうか、子供会がなくなるのか。。。残念。この件はまた別の機会に。

▶︎ 2015年8月2日 チームNakamura 藍someクラブ

バンダナ・麻絹ストールを藍染に

チームNakamura 藍someクラブ(チームナカムラアイソメクラブ)のはじめての藍染め教室では、身につけるものがいいとのことでストールとバンダナを選びました。

綿ローンの大きなバンダナは子供達と同じく屏風にたたんでお箸で板締め絞り。絹麻のストールは、ぼかしの技法で染めました。3枚目は時間が足らなくなったのでまた次回に。染めや織りの手仕事は、手間暇かかります。でも、得られる達成感は大きいです。

▶︎ 2015年9月16日 和田すみれ会 藍染教室

絞り作業と藍染後の記念撮影
濃く染め上がったハンカチと、藍染後の糸、ゴムほどき。

子供達の藍染教室で行った、ビー玉や割り箸を使った輪ゴム絞りに、縫い糸を使った縫締め絞りに糸で巻き上げも行い、少しきれい目の丸の絞りを行いました。

どれくらい濃くなるのかやってみたいとのことで、5〜6回と、染め回数を多くして、かなり濃いめの藍を染めました。縫い糸を使うこと、染め回数を多くすることで、絞りの模様がくっきりと綺麗に仕上がります。

▶︎ 2015年9月29日 赤崎サロン 藍染教室

絞り作業と藍染後の記念撮影

この日は爽やかな秋晴れでした。そう、スーパームーンの15夜の次の日、『立待月』でした。この日は10名の参加でした。水も冷たくなりそろそろ藍染も終わりの季節になりました。年齢が一番高いグループですが、衣食住の手仕事を現役で続けているメンバーです。作業の手順を身を乗り出して覗き込んでいます。

藍染液から引き上げてすぐの、まだ酸化途中の「きみどり色」が水の中でゆらゆらと、ゆっくり藍色へと変化してゆく様子は、とても神秘的で、皆から歓声が上がりました。

▶︎ あとがき

たまたまですが、藍染教室の紹介が、若い順になっていました。おおよそ5歳くらいから、最高齢は90歳ちかくです。年齢に関わらず、目をキラキラさせて、初めての体験に没頭していたことが印象的でした。2019年に藍染教室のことを書く機会があり、こんなことを書いていました。次回はひとさか文化祭について。

絞りを解くときは大人でもドキドキするものだ。子供となると大騒ぎである。乾いたハンカチを持って記念撮影をしたとき の笑顔は格別だった。そして一つとして同じものがなかった。次の展開として、染めたハンカチを11月の地域の文化祭「ひ とさか文化祭」で多くの人に見てもらうことにした。これも当初からの計画だった。単に飾るのではなく「藍染ハンカチが最 も美しく見えるように展示する」ことが重要だった。

藍染ワークショップ〜「時間のデザイン」の観点から〜 nikaidotoshie 

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