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みんなで植えた木のことは、一生忘れないよ。

運動会の練習中に、1年生の男の子が質問にやって来ました。

「こーちょーせんせー!あのピストルのタマってどこへいっちゃうの?」

スタートの合図に使う『雷管』という音だけのピストルが悩みの種のようでした。

「大丈夫だよ! 頭の上には落っこちてこないからね」

というと彼はニッコリして走り去っていきました。

新鮮な発想で思わぬことを言い出す子どもたちは、本当にかわいいですね。

さて、以前書いた校長ポストですが、子どもたちから色々な手紙が寄せられます。

今日ご紹介するのは、6年生の児童から届いた手紙。

「ずーっと思ってたんですけど、授業さんかんのとき、うしろにいる大人たちがうるさくて、集中できないのでどうにかしてください」

6年生ともなると、鋭いところを突いてきます。

「そうだよね。一生懸命に勉強しようとしているのに、迷惑だよね。今度の機会にお話しておくね。教えてくれてありがとう!」

と回答しました。

続いて、学年末が近付いたある週末に届いた手紙。

「新校舎ができてもうすぐ1年、記念にみんなの木を植えたいです」

私の胸に衝撃が走りました。

そうそう、これだよね!!!

と思い、瞬時に実行に移すことに決めました。

翌月曜日の朝会で、

「校長ポストに、6年生の○○さんから『新校舎の1周年を記念して、みんなの木を植えたいです!』という素敵なお手紙をもらいました。すぐに植えますから、楽しみにしていてくださいね!」

と伝えると、子どもたちの満面の笑顔が瞬時に返ってきました。

植樹式は全校児童の前で行いました。

最初に土を入れたのは、提案者の6年生の女の子です。

鳴り止まない拍手の中、最後列でその様子を見ていたのは、女の子の母親でした。

今も校庭の一角から、「みんなの木」と刻まれたプレートの横の薄桃色のヒメコブシが、子どもたちを優しく見守っています。

最後までお読みいただきありがとうございます。

明日も絶好調!


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