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可愛い可愛い淋しくはない

数ヶ月前、あれだけ淋しかったことが嘘のようだ。
淋しいという感情が一切なくなった。
淋しさが執筆の原動力になっていたのもあるけれど、やっぱり淋しさなんか要らなかったなと思う。
淋しさのせいで自分自身を粗末にしてしまって、自分自身に対して信じられない気持ちになったりもしたから。

好きな人の歌詞に可愛い可愛いと自分を慰めながら淋しくはないと自分に言い聞かせるものがある。
私はその曲を聴くたびに涙が出てきて、ああ、わかるなあ、なんて思っていた。
でも今もやっぱり大好きなその曲だけれど、今はもう聞いても悲しい涙は出ない。

別に自分の置かれた状況が変わったとか、友達が増えたとかそういう事でもない。強くなったわけでもない。
でも淋しさは消え去っている。

淋しさを乗り越えるには現実を生きるしかないのだと、それだけしかないのだと、個人的には思う。
感傷的になったりすることも大事だが、そうだとしても、次の日には普通に会社に行った方がいい、と思う。そして顔を上げて同僚に挨拶をして、汗をかきながらでも仕事をして、そうやって生きていくことがいいと思う。
センチメンタルな気持ちは一晩は救ってくれるが、永遠にはあなたを救ってくれないんだと、私は思う。
あの頃の自分にアドバイスするのであれば、とにかく現実を生きろ、ということだ。
日常を淡々と生き抜く。
それだけが薬になったんだと思う。

いま、淋しくなくなってから聴く、可愛い可愛い淋しくはない、はまた違う意味で聴こえる。
ただ、美しい小説を読むような気持ちで聴けるようになったその曲に私は以前とは違う意味で涙が出る。

参照元:https://theyellowmonkeysuper.jp/lyrics/detail/83/

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